秋田市の民俗行事と芸能 2

土崎神明社祭の曳山行事
  土崎港ばやし

国重要無形民俗文化財指定(平成9年) 

 1.所在地
 秋田市土崎港地区
 
 2.内容
 この行事は、土崎神明社の祭礼において執り行われる風流系の年中行事です。土崎神明社は、慶長7年(1602)の佐竹義宣の秋田移封に伴い、常陸から下向した問屋である川口惣治郎の氏神でしたが、元和6年(1620)に湊城跡である現在地に遷座し、以来久保田藩の外港として栄えた土崎湊町の総鎮守として崇め奉られてきました。                
 この神社の例祭は、土崎の旧47町内が9つの組に分かれて当番を務めます。  祭礼は、7月1日の氏子各戸を祓い清める清祓いの儀式に始まり、降神祭、毎朝の日和祭りなど、例祭当日までの各種の行事が行われ、町内挙げての祭りとなっています。
 曳山行事は、毎年7月20、21日の2日間に渡って行われ、20日は町内の曳山が土崎神明社に奉納される「宵宮祭り」、翌21日は神事のあと町内に帰る「戻り曳山」で祭りは最高潮を迎え、夏の風物詩となっています。       

 曳山の高さは、明治36年には約19メートルという記録もありますが、今日では5メートル以下に制限されており、長さは約5メートル、幅は約4メートル弱です。これに黒木綿で二見ケ浦式に岩をしつらえ、主に二人立ちの武者人形を置いて歴史や神話の名場面を再現し、周囲をヤマツゲで飾ります。後方には囃子櫓を組んで世相を風刺した人形を乗せ、人形の説明となる見返しの文句を競います。町の随所で、囃子に合わせ曳き手の男女により路上で手踊りが奉納されます。  

 発祥は、江戸時代にさかのぼり、寛政元年(1789)久保田藩の江戸藩邸御用商人津村淙庵が著した『雪のふる道』に記され、明治11年(1878)にはイギリス人のイサベラ・バードも見物しています。(『日本奥地紀行』)    

 この行事は多彩な儀礼を伴い、時節を反映した見返しの趣向を競うなど、風流の要素を色濃く残した、地域を代表する祭りとして極めて貴重であるとの評価を受けて、重要無形民俗文化財指定となりました。

3.土崎港ばやし
 秋田県内三大囃子の一つ土崎港ばやしは、秋田の海の玄関口土崎地区に古くから伝わる芸能です。港ばやしは、土崎湊町の総鎮守「神明社」の例祭で曳山を曳くための音頭として発達したものです。曲は、5曲からなり「寄せ太鼓」「湊ばやし」「湊剣ばやし」「加相ばやし」は往路に奏でられ、湊の若衆の意気を表す豪快なものです。帰路の戻り山車は深夜になるのが慣わしで、哀調あふれる「あいや節」で祭りのしめくくりを知らせます。楽器は、笛、太鼓、鼓、三味線、摺鉦(すりがね)などを用います。

※1 秋田県内三大囃子は、花輪ばやし(鹿角市)、飾山(おやま)囃子(角館町)、土崎港ばやし(秋田市)で、そのなかで花輪ばやしは、京都祇園祭祇園囃子、江戸囃子(葛西囃子、神田囃子、佐原囃子)と並ぶ日本三大囃子として有名です。
 




 最終更新:平成21年4月30日

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