○秋田市消防団員服務紀律及び懲戒条例
昭和22年8月9日
条例第29号
第1章 服務規律
第1条 消防団員は召集によって出動し服務するものとする。
召集を受けない場合にも水火災の発生、その他非常災害等の発生を知ったときは予めの指示に従ひ直ちに出動して服務しなければならない。
第2条 出動した消防団員が解散する場合は必ず人員及び携帯機械器具等につき消防団長又は其の代理者の点検を受けなければならない。
点検時の実人員を以て出場者とし点検を受けないで解散した者は出場と看做さない。
第3条 消防団員にして5日以上居住地を離れる場合は団長にあっては所轄消防署長に其の他の団員にあっては団長に届出なければならない。
第4条 消防団員は次の各号を遵守しなければならない。
(1) 常に水火災の予防及び警火心の喚起に努め一朝有事に際しては身を挺して難に赴くの心構を持つこと
(2) 紀律を厳守し、上長の指揮命令の下に上下一体事に当り、任務に不平不満を持つ様なことがあってはならない
(3) 上下同僚間互に相敬愛し礼節を重んじ信義を厚くし、常に言行を慎むこと
(4) 職務に関し私に金品の寄贈又は饗応接待を受け、又は之を請求する等のことがあってはならない
(5) 職務上知得したると、又は他より関知したるとを問はず機密をもらしてはならない
(6) 消防団又は消防団員の名義を以て政治運動に関与し、又は他人の訴訟若は紛議に関与してはならない
(7) 消防団又は消防団員の名義を以てみだりに寄附を募集し、又は営利行為を為し若は義務の負担となる様な行為をしてはならない
(8) 平素何時でも召集に応じ得る準備を整え置き事に当り不都合のない様にしなければならない
(9) 貸与品、給与品は、これを大切に保管し服務以外において使用し若は他人に貸与する様なことがあってはならない
(10) 機械器具其の他消防団の設備資材は職務を以てする場合の外使用してはならない
(11) 服務中は功を争い又は持場を離るゝ様なことがあってはならない
(12) 消防長又は所轄消防署長の命のないときは職務の為と雖もみだりに建造物其の他の物件を毀損してはならない
第2章 賞罰
第5条 市長は消防団又は消防団員がその任務遂行にあたり功労特に抜群である場合はこれを表彰することができる。
消防団長は消防団員を表彰することができる。
第6条 消防団員にして次の各号の一に該当する者あるときは市長は消防委員会の議決に基きこれを懲戒するものとする。
(1) 職務上の義務に違背し又は義務を怠ったとき
(2) 職務の内外を問はず消防団員たるの体面を損する言語、動作があったとき
第7条 前条の懲戒は次の区別により行う。
(1) 免職
(2) 停職
(3) 譴責
停職は1年以内に於て期間を定めてこれを行う。
消防団員の中に懲戒に該当すると認める者があるときは団長は市長に事実の大要を具して通知しなければならない。
第8条 懲戒に該当する者で情状を酌量すべき点ある者に対しては1年以内の期間を限りその懲戒を猶予することができる。
前項の規定に依り懲戒を猶予せられた者で改悛の情のないときは猶予を取消しその懲戒を行う。
猶予を取消されることなく猶予の期間を経過したときはその懲戒はこれを行わない。
附 則
この条例は、消防組織法施行の日から、これを施行する。