○秋田市消防山岳救助規程

平成31年3月28日

消防本部訓令第1号

(目的)

第1条 この訓令は、秋田市消防本部の管轄区域内の山岳および山地(以下「山岳地域」という。)における救助活動(以下「山岳救助活動」という。)の実施に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、秋田市消防警防規程(昭和60年消防本部訓令第6号。以下「警防規程」という。)に定めるほか、当該各号に定めるところによる。

(1) 山岳事故 山岳地域における災害等により発生した事故をいう。

(2) 山岳救助活動 警防規程に規定する救助活動のうち、山岳事故に対処するために行う活動をいう。

(3) 山岳救助隊 警防規程に規定する救助隊のうち、山岳救助活動に対応できる、装備や救助技術を有する消防吏員により編成された隊をいう。

(4) 現場指揮者 現場における最高指揮者をいう。

(山岳救助隊の配置および編成)

第3条 山岳救助隊の事務については、消防本部警防課が行うものとする。

2 山岳救助隊に山岳救助隊長(以下「隊長」という。)および山岳救助副隊長(以下「副隊長」という。)を置く。

3 隊長は、消防司令又は消防司令補の階級にある者を、副隊長は消防司令補又は消防士長の階級にある者をもって充てる。

4 山岳救助活動を行う場合の山岳救助隊については、山岳救助隊員(以下「隊員」という。)4人以上で編成する。

(山岳救助隊員の任命等)

第4条 隊員は、山岳救助活動に必要な知識、体力、および気力を有する職員のうちから消防長が任命する。

2 消防長は、必要があると認める場合は、隊員の職を免ずることができる。

(山岳救助隊の装備)

第5条 山岳救助隊は、救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令(昭和61年自治省令第22号)で定める山岳救助用器具その他山岳救助活動に必要な器具(以下「山岳救助用器具」という。)を装備するものとする。

(山岳救助隊の出動等)

第6条 消防長は、山岳事故が発生し、又は発生するおそれがある場合において、山岳救助活動を行う必要があると認めるときは、山岳救助隊を編成し、出動させるものとする。

2 前項の出動は、警防規程第6条の規定による指令課の指令により行うものとする。

3 所属長は、第1項の規定により山岳救助隊を編成するため、所属職員の派遣を要請された場合は、直ちに隊員を派遣するとともに、管轄区域の警防体制を確保しなければならない。

4 隊員は、現場指揮者の指揮および命令により山岳救助活動に従事するものとする。

5 山岳救助隊の出動区域は、秋田市全域とする。ただし、消防長が必要と認める場合は、この限りでない。

6 第1項の規定により山岳救助隊等が出動し、山岳救助活動に従事する期間は、原則として3日以内とする。ただし、消防長が当該地域の状況、気象、条件その他の事由により、3日を超えて山岳救助活動を行う必要があると認める場合は、当該活動に従事する期間を3日を超えて定めることができる。

7 前項ただし書の規定による期間を定める場合において、その出動が秋田県警察本部その他関係機関(以下「関係機関等」という。)からの要請である場合は、要請した関係機関等と協議をして当該期間を定めるものとする。

(山岳救助業務)

第7条 現場指揮者は、山岳救助活動を行う場合は、次に掲げる事項に留意して山岳救助活動の指針を示すものとする。

(1) 山岳事故の発生原因、発生場所、経過時間等の把握

(2) 気象状況の把握と予測

(3) 入山ルート、下山ルート等の選択

(4) 関係機関等との調整

(5) 部隊編成および装備、資機材、食料等の調達

(6) 要救助者の確保、救出方法、搬送方法等の決定

(7) 消防防災ヘリコプターとの連携

(8) 前各号に掲げるもののほか、山岳救助活動に必要な事項

(訓練)

第8条 消防長は、山岳救助活動を円滑に行うため、山岳救助隊を編成し、基本訓練、図上訓練および現地訓練を実施するものとする。

2 所属長は、前項の訓練を実施するため、所属職員の派遣を要請された場合は、その他の警防活動および警防業務に支障をきたさない範囲で隊員を派遣するものとする。

(訓練計画)

第9条 隊長は、前条1項の訓練を実施する場合は、訓練の目標、実施方法、実施時期、安全管理対策その他訓練に必要な事項について定めた訓練計画を作成し、消防長に報告しなければならない。

(隊員の責務)

第10条 隊員は、常に山岳救助活動を行う上で必要な知識の習得および技術の向上を図るとともに、山岳救助用器具を保全し、および万全の体調を保持することができるように努めなければならない。

(関係機関等との連携)

第11条 現場指揮者および隊長は、関係機関等と連携を図り、円滑な山岳救助活動が実施できるよう努めるものとする。

(救助調査)

第12条 所属長は、管轄する山岳地域における危険等の把握に努め、山岳救助活動の安全かつ適正な執行に努めるものとする。

(委任)

第13条 この訓令の施行について必要な事項は、消防長が別に定める。

この訓令は、平成31年4月1日から施行する。

秋田市消防山岳救助規程

平成31年3月28日 消防本部訓令第1号

(平成31年4月1日施行)