秋田市大森山動物園

ニホンイヌワシ「鳥海」功労動物賞を受賞

(最終更新日 2017.07.02)

(公財)日本動物愛護協会主催の第9回「日本動物大賞」の功労動物賞に当園のニホンイヌワシ「鳥海」が選ばれました。

写真(ニホンイヌワシの鳥海)

鳥海の紹介
現在、鳥海は47歳。国内最高齢のイヌワシです。
鳥海について
1970(昭和45)年  7月上旬に、鳥海山麓の奈曽渓谷で2羽のイヌワシが地元の方に保護されました。2羽はその後、千秋公園にあった秋田市児童動物園に預けられ、「鳥海」と「白滝」と名付けられました。当時、ニホンイヌワシを飼育している動物園は少なく、手探りでの飼育となりました。 
1973(昭和48)年  現在の大森山動物園に引っ越しました。 
1980(昭和55)年   3月20日に鳥海と白滝の間に初めて卵が生まれました。残念ながら無精卵でした。
自然繁殖を目指しましたが、なかなか結果が出ませんでした。そんな時、鳥海の精液が採取できたため、人工繁殖の可能性を模索しました。観察の結果、イヌワシの産卵間隔が4日であること、最多で6個産卵できることなどが分かりました。
1989(平成元)年   鳥海の最初のパートナー白滝が亡くなり、田沢湖の近くで保護された「たつ子」が次のパートナーとなりました。鳥海とたつ子は相性も良く自然繁殖の期待が高まりましたが、5年経っても有精卵が生まれなかったため、たつ子は別の雄、「青葉」とペアを組むことになりました。しかし、たつ子は青葉との相性が良くありませんでした。そこで、再び鳥海とたつ子にペアを組ませ、青葉から採取した精液でたつ子の人工授精に取り組みました。   
1998(平成10)年   人工授精で有精卵が生まれましたが、残念ながら孵化することはありませんでした。
2001(平成13)年   たつ子が別の雄、「信濃」とペアを組むことになりました。
2005(平成17)年   旧西目町で保護された「西目」が鳥海の3番目のパートナーとなりました。 
2009(平成21)年  鳥海・西目ペアで初めて卵が生まれましたが、鳥海との間で交尾は観察されず、無精卵であることが判明しました。  
2010(平成22)年   鳥海・西目ペアの間で卵が生まれました。有精卵であることを確認し、孵卵器に入れて孵化を待ちましたが、残念ながら孵化に至りませんでした。
2012(平成24)年まで西目との間に産卵がありましたが、いずれも無精卵でした。 
鳥海は40歳を迎えた頃から徐々に衰えが目立ってきました。両眼に部分的な白濁が見られ、42歳になると右足に力が入らなくなりました。飛ぶことも難しくなり、動物病院で余生を送ることになりました。 
2016(平成28)年  鳥海のいる動物病院で、高病原性鳥インフルエンザが発生したため、鳥海を守るための厳重な管理体制が敷かれました。翼も広げられない程の箱に入れて管理していたため、1か月ほど経つと筋力が低下し、バランスが取れなくなるなど悪影響が出てきました。そこで、箱から出して様子を見ることにしました。食欲はある程度あったので、代謝を改善する薬や肝機能を改善する薬、ビタミン剤などを餌に混ぜたところ、だんだん元気になってきました。  
2017(平成29)年   鳥海は世界的に見ても、現在分かる範囲では最高齢と思われます。このまま長生きしてほしいと毎日世話をしています。 

画像(功労動物賞盾)

日本動物大賞
公益財団法人日本動物愛護協会が、平成20年5月、創立60周年を迎え、その特別記念事業の一環として「日本動物大賞」を創設されました。
功労動物賞
人命の救助等に貢献した動物、長寿の動物、人と動物の共生への理解に寄与した動物(親しまれている、生命・生態ならびに種の保存への理解、感銘・感激を与えたなど)など。人の管理下にない野生動物も対象になります。

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