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第2節 交通体系の整備
  第1章「環境と調和し快適に暮らす緑豊かなまち」づくり
 

第2節 交通体系の整備


現状と課題


 秋田市の交通体系は、秋田自動車道と秋田新幹線の開通により全国の高速交通体系に接続するとともに、秋田港への定期フェリー便就航により新たな選択肢を加え、近年飛躍的に向上していますが、高次集積都市を実現する重要な都市基盤としての交通体系の整備は、まだまだ十分とはいえない状況にあります。
 社会経済活動をはじめとする他地域との広範な交流は、新たな産業や文化、経済圏の形成を促し、地域の活性化につながる重要な要素であり、充実した交通基盤を秋田市の都市機能として有効活用するためには、それぞれの交通機関の利便性の向上とネットワーク化をはかるとともに、市内における利便性の高いきめ細やかな公共交通体系の確立が求められています。
 また、今後、道路特定財源制度の見直しにより、その一般財源化が検討されるなど国の税制改革が進行することにより、とりわけ地方における道路整備の財源確保に向けた取り組みが必要となっています。

基本方針


 高次集積都市を目指すためには、交流機能の充実が必要であり、広域的な交通基盤の整備を促進し、まちづくりと連携した利便性の高い交通体系を確立します。
そのため、陸路・空路・航路の結節点としての機能を高めるとともに、都市間交通の活性化を視野に入れた、高規格道路の整備を促進します。
 また、秋田空港については、国際定期便の利用や国内便の増設など利便性の向上を促進する一方、秋田港については、港湾施設等の整備促進など機能の強化をはかるとともに、その賑わい創出につとめます。
 さらに、環境との調和をはかりながら適切な公共交通体系の整備と都市内交通機能の充実を促進し、バリアフリーの視点および日常生活における利便性の視点からも地域の特性にあった都市交通の整備充実につとめます。

主な施策

1 交通結節機能の充実

 北東北における交通の結節点として、陸・海・空の総合的な交通ネットワークを充実させます。

2 骨格道路網の充実

 東北横断自動車道釜石秋田線(注1)の一部である秋田自動車道の早期4車線化を促すとともに、日本海沿岸東北自動車道(注2)、東北中央自動車道(注3)の整備を促進します。

3 鉄道の充実

 秋田新幹線の利便性向上と在来線の奥羽・羽越両路線の高速化・複線化を促進します。

4 秋田空港の充実

 秋田空港の利活用を促進するため、滑走路延長の事業化の推進や国際航空貨物の取扱機能拡充など、空港機能の充実をはかります。
 また、平成13年10月に開設した秋田−ソウル間の国際定期便の利用や国内の主要空港との運航を促進するなど、国内外の航空ネットワークの充実と拡大につとめます。

5 秋田港の充実

 国内における人流・物流の拠点としてはもとより、対岸諸国との物流をはじめとする環日本海交流の重要拠点として、グローバルネットワークの構築を目指し、港湾施設やアクセス道路の整備促進につとめるとともに、フェリー航路の利便性向上と、旅客・貨物の需要拡大につとめます。
 また、市民が集い・憩うウォーターフロント空間を創出するため、ポートタワー周辺で開催されるイベント等を支援します。

6 公共交通機能の充実

 鉄道、バス、自動車などの交通機関の連携・役割分担のもと、利用者のニーズに応じたマルチモーダル(注4)を推進するとともに、複数の交通機関を乗り継ぐ際の移動円滑化の促進につとめます。
 また、秋田市公共交通(バス)に関する基本方針(注5)に基づき、本市に適した公共交通体系の具体化について検討し、市民・事業者等との連携・役割分担のもと、少子長寿社会にも対応した市民の移動手段の確保と充実につとめます。

●重点テーマからの視点
   
1 県都としての高次集積都市の実現
 重要な都市基盤である陸路・空路・航路の結節点としての機能を高めるとともに、都市間交通を活性化する高規格道路の整備を促進し、市内各所の都市機能の連携を高める都市内交通機能の充実につとめます。
 また、東北を代表する貿易港のひとつであり、人流・物流の拠点となっている秋田港を環日本海交流の重要拠点として位置づけ、港湾機能の充実につとめます。

2 少子長寿社会への対応
 マイカー等を利用できない市民のモビリティ(移動性)の確保が求められており、公共交通機能の充実につとめます。

3 環境と調和したまちづくりの推進
 自動車交通がもたらす大気汚染、騒音等の環境問題に対する関心が高まるなか、マルチモーダルの推進など環境負荷が少ない交通体系の実現をめざします。

4 男女共生を踏まえた市民共生社会の実現
 高齢者や身体に障害を持っている人等が公共交通機関を利用して移動する際の利便性・安全性の向上が求められており、鉄道とバス等複数の交通機関を乗り継ぐ際の移動円滑化の促進等、バリアフリー化を推進します。

7 IT革命に伴う社会変化への対応
 IT活用により、旅客の利便性や物流の効率性を高めるとともに、走行車両の安全性確保や交通関連情報の提供など、交通サービスの充実促進につとめます。


注1)東北横断自動車道釜石秋田線
 釜石市から、北上市、横手市等を経由して、秋田市に至る約210kmの高速道路

注2)日本海沿岸東北自動車道
 新潟市から、秋田市ほか日本海沿岸の主要都市を経由し、青森市に至る約320kmの高速道路

注3)東北中央自動車道
 相馬市から、福島市、山形市等を経由して横手市で東北横断自動車道釜石秋田線と接続する約270kmの高速道路

注4)マルチモーダル
 道路、航空、海運、水運および鉄道等複数の交通機関の連携による、利用者のニーズに応じた総合的・効率的な交通(輸送)

注5)秋田市公共交通(バス)に関する基本方針
 少子長寿社会の到来による「交通弱者」の増加や規制緩和等に対応するため本市の公共交通のあり方を示すものであり、特に市民生活の移動手段として重要な役割を担っているバスを中心に、秋田市の公共交通に関する基本方針をまとめたもの(平成15年3月策定)


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