第10次秋田市総合計画>基本計画>第1章「環境と調和し快適に暮らす緑豊かなまち」づくり
第8節 環境の保全と新エネルギーの活用
  第1章「環境と調和し快適に暮らす緑豊かなまち」づくり
 

第8節 環境の保全と新エネルギーの活用


現状と課題


 現在、地球温暖化やオゾン層の破壊、酸性雨などの地球環境問題(注1)や環境ホルモン(注2)をはじめとする有害化学物質問題などが人類の将来に影響を及ぼしつつあり、ますますその深刻さを増してきています。
 秋田市は、「人にも地球にもやさしいあきた」をめざし、秋田市環境基本条例(注3)を設置したところです。市民が、健康で安全かつ快適な生活を営むことのできる恵み豊かな環境を確保し、将来の市民に引き継いでいくことができるように、現在の社会経済システムや生活様式を見直すなど、市民・事業者・行政のすべてが参加・協力し、環境への負荷の少ない持続可能な社会(注4)に変えていく努力が必要です。

基本方針


 将来にわたり市民が健康で安全かつ快適な生活をおくることのできる恵み豊かな環境を確保するため、秋田市環境基本計画(注5)に基づき、市民や事業者とともに、地域はもとよりグローバルな視点で持続可能な社会づくりに取り組む意識の醸成と社会経済システムの構築を促進します。同時に、環境基本計画に定める目標を達成するため、大気・水質等に関する調査・指導体制を充実するとともに、多様で豊かな自然環境の保全・回復に取り組む体制を整えます。また、省エネルギーの取り組みを進めるほか、本市の地域特性を踏まえて策定した秋田市地域新エネルギービジョン(注6)に基づき、自然エネルギーやリサイクル型エネルギーなど環境にやさしい新エネルギーの活用を進めます。

主な施策

1 環境基本計画の推進

 持続可能な社会の構築をめざし、環境と調和した社会経済システムやライフスタイルへの転換および環境に配慮したまちづくりの方向などを示した環境基本計画の着実な推進をはかります。
(1)環境基本計画の推進体制の整備
 環境基本計画に掲げる目標を達成するため、推進体制の整備につとめます。
(2)環境教育・環境学習の推進
 環境問題の理解と環境保全活動を行う気運が高まるよう、環境教育・環境学習の推進につとめます。
(3)環境保全活動の促進
 市民等による環境保全活動が活性化するよう支援等につとめます。
(4)環境配慮対策の推進
 環境への影響が大きい事業の実施に際しては、事前に環境への影響について把握し、必要に応じて公害防止協定や環境保全協定を締結するとともに、事業活動のあらゆる場面において環境配慮がなされるよう、事業者に働きかけます。

2 環境保全の推進

(1)大気環境の保全
 大気環境の現況把握につとめ、固定発生源である工場・事業場や移動発生源である自動車排ガスの監視・指導体制の充実につとめます。
(2)水環境等の保全
 水環境および土壌環境の現況把握につとめ、発生源となる工場・事業場の監視・指導体制の充実とともに、生活排水対策の充実により水環境等の保全をはかります。
(3)有害化学物質対策の推進
 ダイオキシン類、環境ホルモン等の有害化学物質(注7)についての現況把握と発生源となる工場・事業場の監視・指導体制の充実につとめます。
(4)身近な生活環境の保全
 騒音、振動、悪臭等についての現況把握と発生源となる工場・事業場の監視・指導体制の充実につとめるとともに、市民生活における環境配慮意識の啓発につとめます。

3 自然環境保全の推進

 市民・事業者・行政など各主体の協働により、資源としての自然環境の持続的な活用をはかりながら、多様で豊かな自然環境を将来の世代に引き継いでいくため、秋田市自然環境保全条例(注8)等に基づき、自然環境保全体制の充実と身近な自然の保全・回復に係る市民の主体的な取り組みを促進するためのモデル事業の実施など、関連施策の推進につとめます。

4 新エネルギーの活用推進

 石油等の限りあるエネルギー資源の有効利用をはかるとともに、風力や太陽光等の自然エネルギーやリサイクル型エネルギーなど、新エネルギーの活用を促進します。

5「環境都市宣言」の実施

 市民・事業者・行政など各主体の参加と協働による環境の保全と創造に関する取り組みを一層幅広く展開し、先人から引き継いだ恵み豊かな環境を将来の世代に引き継いでいくための環境都市宣言を行います。

●重点テーマからの視点
   
2 少子長寿社会への対応
 安心して子どもを産み育てられる生活環境づくりを進め、未来に引き継ぐため、環境の保全を推進します。

3 環境と調和したまちづくりの推進
 環境との共生を基調とした持続可能な社会を構築していくため、環境基本計画の推進体制や大気・水環境等を保全するための調査・指導体制を充実するとともに、自然エネルギーをはじめとした新エネルギーの活用促進等につとめます。

5 地方分権の推進による市民主体の都市個性づくり
 中核市として、市民とのパートナーシップのもと、地域はもとよりグローバルな視点で環境保全に取り組む意識の醸成と社会システムの構築を促進します。

6 秋田の将来を担う人づくり
 地域における自主的、自発的な環境保全活動を促すため、中心となる人材の確保と育成につとめます。

7 IT革命に伴う社会変化への対応
 ITを活用して環境情報の整備を行うとともに、行政・市民・事業者におけるその共有化をはかります。


注1)地球環境問題
 地球の温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、熱帯雨林の減少、海洋汚染、有害物質の越境移動、砂漠化、開発途上国の環境問題等であり、将来の人類の存続を左右する大きな課題として認識されている。

注2)環境ホルモン
 内分泌攪乱化学物質の通称で、極微量でも生物の体内でホルモンと同様の働きをし、生殖異常など深刻な影響を与えつつある。(PCB、DDT、トリブチルスズ、フタル酸エステル、ノニルフェノールなど)

注3)秋田市環境基本条例
 環境の保全と創造についての基本理念や市民・事業者・行政の責務、環境施策の基本となる事項などを定め、環境施策を総合的かつ計画的に推進することにより、現在と将来の市民が健康で安全かつ快適な生活を営むことのできる恵み豊かな環境を確保することを目的とした条例(平成11年3月制定)

注4)持続可能な社会
 将来の世代が享受する経済的、社会的な利益を損なわない社会

注5)秋田市環境基本計画
 秋田市環境条例の規定に基づく環境の保全および創造に関する基本的な計画

注6)秋田市地域新エネルギービジョン
 太陽光や風力、地中熱の利用など本市の自然条件や地域特性を最大限に活かした環境にやさしい新エネルギーの導入方策を示した計画(平成14年3月策定)

注7)有害化学物質
 人間の健康や生態系に悪影響を及ぼす化学物質の総称。種類、使用量そして環境への影響等が十分に把握されていないものも多い。

注8)秋田市自然環境保全条例
 自然環境の保全、回復および創出について必要な事項を定めることにより、優れた自然環境および市民が親しむことのできる身近で良好な自然環境を確保することを目的とした条例(平成15年3月制定)


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