福祉の問題は、いつかは家族や自らが向き合うことになるものであり、その解決のためには、行政による支援だけではなく、市民が協働で支え合う社会の構築が求められます。しかし、都市化の進展とともに、地域における共同体としての意識や支え合いの機能は、年々希薄になってきています。
すべての人が住み慣れた地域で、安心して快適に、できるだけ自立して生きがいを持って暮らしていくためには、一人ひとりのニーズに合った総合的なサービスが効率的に提供される体制を構築することが必要です。そのためには、公的サービスの充実はもとより、市民が相互に支え合い・助け合う仕組みについて、それぞれの地域において市民が主体的に創意工夫しながら形づくっていくことが求められます。
地域においてさまざまな人々が交流し、相互に支え合い・助け合う地域づくりを推進するため、地域福祉計画(注1)を策定し、福祉サービス提供体制の充実をはかりながら、福祉サービスの利用を推進するとともに、市民の自主的な地域活動を積極的に促進します。そして、市民・事業者・行政が、福祉を取り巻く状況を理解し、それぞれの責任と役割分担について学習する機会を広げ、地域福祉の推進をはかります。
1 福祉サービスの提供
秋田市高齢者プラン(注2)・秋田市障害者プラン(注3)・秋田市エンゼルプラン(注4)に定める、施設整備目標と在宅サービス目標について、計画的に整備方針を立て、提供量の確保につとめます。
2 福祉サービスの利用推進
地域福祉権利擁護事業(注5)などを推進し、福祉サービスをより利用しやすくするとともに、福祉サービスへの苦情を解決する仕組みをつくります。
3 市民の福祉活動の推進
社会福祉協議会の活動を活性化するとともに、民生委員・児童委員、ボランティアやNPO(注6)などをはじめ、一人ひとりの市民が自主的・自発的に福祉活動に取り組める仕組みづくりを支援し、それぞれの地域における、市民相互の支え合い・助け合いの意識の醸成につとめます。
●重点テーマからの視点
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2 少子長寿社会への対応
福祉サービスの利用ニーズの拡大に対応するため、情報格差の是正に配慮した情報提供体制を整えるとともに、苦情を解決する仕組みをつくるなど、サービス利用者への支援体制を構築します。
4 男女共生を踏まえた市民共生社会の実現
地域福祉を推進するために、男女共生の視点に立脚し、男性も女性も共に生活の基盤である地域社会の生活課題に目を向け、その解決のための意志決定や諸活動に参画できるような環境づくりにつとめます。
6 秋田の将来を担う人づくり
市民の自主的な福祉活動を支援するため、秋田市ボランティアセンター(注7)を有効活用し、福祉分野における人づくりにつなげます。
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