2000年
5月12日号



2000年4月 山王内外案内
あのひと、このひと。
出来事いろいろ…。

市長●石川錬治郎

●御所野学院から日本的「紳士」の輩出を願う

●千秋公園の牧水親子歌碑、一見の価値あり

●オペラ出演で芸文ホールへの期待を実感

◆歴史的な中高一貫校の開校式。開設者としての挨拶の中で、理想像はイギリスのパブリックスクールを考えていると表明。若い頃に読んだ池田潔の名著「自由と規律」や、ジェームズ・ヒルトンの「チップス先生さようなら」に登場するリース校やラグビー校のイメージは強烈であった。それ以来、イギリスという国は、パブリックスクールやオックスフォード、ケンブリッジを抜きにしては考えられなくなった。わが御所野学院も日本的「紳士」を輩出する学校になることを願う。
◆行政改革の一環として四月から「秘書課」を廃止して庶務課の秘書担当とする。「隗より始めよ」と言う程の大げさな意味はないが、以前から「秘書」という言葉が余り好きでない。文字通りに解釈すれば「書類を秘(かく)す」。公開と透明性が要求される行政に秘書という課はなじまないのではという思いもあり、課名はなくしたが、他市の市長達からは驚きの目をもってみられる。秘書担当の部屋は、以前の秘書課と同じ場所。名称の変更はともかく、市民の皆様は以前同様大いに出入りしてください。
◆雪の降る時期がずれてしまった感のある今年の冬のため、桜の開花の遅れを心配したが、春到来の動きにはさしたる異変もなく四月二十日に開花宣言。大正五年(一九一六年)に若山牧水が五所川原市(青森県)から秋田駅に降り、千秋公園を散策し詠んだ短歌「鶸めじろ山雀つばめなきしきり さくらはいまだひらかざるなり」は四月二十一日であった。花見はおおむね四月下旬ということになろう。ところで、この牧水の歌は五年前に秋田ライオンズクラブの好意で佐竹史料館の近くに碑として建立していただいたが、昨年同じ石碑の横に牧水の長男若山旅人氏の歌を刻み、「親子歌碑」として話題を呼ぶ。旅人氏の歌は、私あてに父牧水の歌碑建立についての感謝の手紙に添えられていたもの。
 「旅さなか秋田にやどりし父のうた
   ふかきゑにしに今日きざまれぬ」
 千秋公園の牧水親子歌碑、一見の価値あり、と思うが皆さんいかが。
◆ひょんなことから市民の創作(代表 越後谷慶子さん)になるオペラの端役に出演。冷や汗三斗もの。しかし、オペラがいかに楽しいものであるか、少しは体で理解。音楽(作曲と楽器演奏)、歌、ドラマ、舞台装置、大道具、小道具のどれを欠いても完成度の高いものにはならず。市文化会館大ホールの舞台がいかに現代のオペラには不適格になっているか、したがって、音楽関係者が新しい芸術文化ホール(仮称)にいかに大きな期待をかけているかも実感。
◆今月の収穫、作家の西木正明さんから紹介された写真家・栗原達男氏の労作の写真文集「名作ひとり旅」(トラベルジャーナル社・一九九四年刊)。「舞姫」「チボー家の人々」「凱旋門」「誰がために鐘は鳴る」…。世界的名作十五編の作品の舞台を自ら歩かれ、写真と文章で名作の名場面を再現したもの。いつかこの写真文の展覧会を実現し、多くの人々に見てもらいたいもの。

 

市長ホットライン

5月25日(木)午前10時〜11時
(0120)681・815フリーダイヤル
地域の課題や市の将来に向けた建設的なご意見、ご提言を、広く市民のみなさまからお聴きいたします。 お気軽にお電話ください。

 


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