2001年5月11日号

2001年4月

山王内外案内

あのひと、このひと。
出来事いろいろ…。

●「好人事」から「好結果」を生むか
●南北自治体の人事交流の成果はこれから
●芥川賞作家・高井有一氏と恩師に献杯

 ◆すでにマスコミで広く知られているが、秋田公立美術工芸短期大学学長への石川好氏の起用は「好人事」として評判が良い。彼は三枝成彰氏の紹介による友人で、異色の作家、文明評論家として大活躍中の人であるが、断られることを覚悟で懇請した結果の学長誕生。
 石川学長は「学生を勇気づけ、作品は市場(社会)に評価してもらう」という基本的な考えで着々と改革に手を打つ。このような学長と大学の存在は市民をも勇気づけるもので「好結果」が期待できそう。
◆延岡市へ派遣していた原田真君(延岡市高齢者対策課)が帰任。延岡市からの小川正則君(農政課)も延岡市へ。五年間で五人の相互交流事業にひとまず終止符を打つ。
 南国延岡市という地理的条件をはじめ社会経済的環境の異なる自治体間職員相互交流による成果は、今後の双方の市行政に様々な形で表れる筈。
 この水平型職員交流は、平成六年六月に秋田市で開かれた日本酒造組合大会における私の歓迎挨拶の中で、若山牧水と秋田市の関係に言及したことが発端。
 秋田市制百十周年記念事業の千秋公園への若山牧水親子歌碑建立の際には、延岡市観光協会の川並俊一さんはじめ多くの延岡市民が出席。また、両市のライオンズクラブ同士の交流など市民レベルの付き合いも。明治期の石川理紀之助翁が宮崎県の疲弊した農村(宮崎県山田村)指導におもむいた事績とは違った意味において、秋田・宮崎県人相互の今後の理解が一層広まり深まることを願う。
◆千秋公園に表門を復元したことは本紙前号の表紙写真で報じたとおり。このことを機会に、千秋公園をこよなく愛され、いくつかの雑誌などで千秋公園を紹介されたりしている角館町と縁のある芥川賞作家・高井有一氏をお招きして表門を見ていただき、一夜懇談。高井さんは、角館出身の高名な日本画家田口掬汀氏の孫にあたり、昭和四十一年、疎開中の角館町での御母
上のことをテーマにした小説「北の河」で芥川賞受賞。現在は、日本文芸家協会理事長(前理事長は江藤淳氏)、魁文学賞選考委員長を務める。
 当夜は、高井さんと私にとっても恩師で、四月二日に九十三歳で大往生された早大名誉教授、秋田が発祥の地である「ほろよい学会」名誉会長の著名な俳人(桐雨)、暉峻康隆先生を偲んで、先生の好きだった常温の日本酒で杯を重ねる。
 高井さんの文学者としての出発の契機は、学生時代に書いた小説を暉峻先生の推薦で学生は滅多に登場できない「早稲田文学」誌に掲載されたことなどの秘話も聞き、すぐれた教育者としての暉峻先生の一面を知る。
 杯の中に花あり泪あり (桐雨)
◆五月十七日から始まる「昔話絵本原画展」を開く実行委員会の事務局の皆さんが来室。
 十数年前、子どもに読み聞かせた絵本の絵もあり、なつかしさで一杯。「活字離れ」ということが問題にされるが、子どもの時によい絵本に出会うかどうかがその後の「本好き」になるかどうかのポイントになるように思う。絵本は視覚から活字に入っていく重要な関門かも知れぬ。多くの市民の来場を願う。 ※原画展は五月十七日〜二十七日。会場は、美術工芸短大の一角にある「アトリエももさだ」
 

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