2001年10月26日号

シリーズ人

自分の作品が世界に。
デザイナーの本望です


世界を絶え間なく潤してくれる水滴をイメージしたロゴマークと

福森 普子さん(美術工芸短大2年)

 二〇〇三年の三月、関西で開かれる「第三回世界水フォーラム」のロゴマークに、美術工芸短大二年の福森普子さんの作品が採用されました。世界七十か国、二千九十八件もの作品の中から、国内外の著名なデザイナーの厳選な審査を経て、最優秀賞に輝いたものです。
 先月、東京で行われた表彰式では、フォーラムの会長を務める橋本龍太郎さんから表彰状や賞金、記念品が贈られました。
 「こんな大きな賞をいただくのは初めて。とても感激しています」と福森さん。水のロゴデザインは授業の一環でしたが、アイデアを練り、完成するまで約一か月。約百五十通りものデザインを考えたと話します。
 「水は形がなく、色も臭いもないもの。最初は容器を使って表現しようと思いましたが、どうしても容器に目がいきがちになって…。枠にとらわれず、水の自由なところ、柔軟なところを表現しようと考えました」。小さい頃から絵を描くのが好きで、地元北海道岩内町では作品を友だちに見せて楽しんでいたそうです。
 「先日、有名なデザイナー福田繁雄さんとお会いする機会があり、『今までにない視点で描かれ、すごく美しい』と誉めていただきました。憧れの人に誉めてもらったこと、自分の作品が世界の人の目に触れること。デザイナーの卵として本望です」。そんなデザイナー志望の福森さんの目下の課題は、就職活動だとか。
 淡い水色でグラデーションされた福森さんのロゴマークは、ポスターやオリジナルグッズとして世界の人々に愛されることでしょう。


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