2002年1月4日号

馬と人間の仲良しな関係

強い絆深い縁

今年の干支は「午」。
馬と人との付き合いには長い歴史があります。
農作業で働く馬、重い荷物を運ぶ馬…。おだやかで人なつこい性格は私たちも見習うべき、かな?


馬は大事な家族の一員

 東北・関東地方は古くから馬の産地として有名でした。出羽の国と呼ばれた秋田県も中世の頃から屈指の馬産県として全国に名が知られていました。
 八世紀半ば頃、高清水丘陵に築かれ国府が置かれた秋田城。平成二年の発掘調査で、祭祀に使われていたとされる当時の絵馬が出土しました。奈良・平安時代の秋田の人たちは、どんな願いを絵馬にこめて奉納していたのでしょう。
 また、田畑の農作業でも、今のように機械が普及する前は、馬の力は欠かせませんでした。米の国秋田の農業の発展にも大きく貢献してくれたのです。農家では、馬は家族の一員のように飼われ、玄関を入るとすぐの場所に馬屋が設けられました。馬屋は日当たり・風通しのよい方向に作られ、馬がとても大切にされていたことがわかります。馬屋入口の柱には神棚を置き、馬屋神と呼ばれる守護神を祭る風習もありました。
 また、馬の守護神として、広く信仰されたものに、馬頭観音があります。馬の頭を頭上に頂いた観世音菩薩で、それにまつわる碑や塔などが、今も市内に残されています。

相手への気づかいを大切に

 今はもう、馬が農作業を手伝う光景を目にする機会がなくなりましたが、童っ子の雪まつりの馬そりなどのイベントで馬と触れ合うことができます。
 馬は記憶力が良く、一度覚えたことはなかなか忘れません。親しみをこめて愛情第一で接するのが一番だそうです。馬も人も同じなんですね。午年の今年、「相手への気づかい」、これを一年の目標にしてみるのもいかがでしょう。

仁井田の馬頭観音 上北手の馬頭観音像
(頭部に馬の顔が)
上新城の馬頭観音

寒い冬も働いてくれました
(昭和50年代)
童っ子の雪まつりで。
「おうまさんかわいいね。こっちむいて!」

仁井田大根のはさ掛けの前をとおる馬(昭和40年代)

八橋で行われたばん馬大会会場で(昭和40年頃)

木材を運ぶのも馬の力で(昭和50年代)



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