2002年4月26日号

秋田市障害者プラン改訂
共に暮らすしあわせ

このたび、「秋田市障害者プラン」を見直しました。
障害のある人が地域の中で安心して、ごく普通に暮らしていけるようにするための、市民みんなの手引きです。

 「秋田市障害者プラン改訂版」は、障害者支援のための総合計画として、平成十年二月に策定された計画を見直ししたものです。プランの基本目標は、障害のある人が人生のすべての段階において「完全参加と平等」を実現することです。
 この基本目標は二つの理念によって支えられています。ひとつは、障害のある人もない人も、住み慣れた地域や家庭で共に生きる社会をめざす「ノーマライゼーション」。もうひとつは、人権尊重に基づき、人間としての権利の確保や復権をめざす「リハビリテーション」の理念です。

市民ニーズにこたえるため市全体の事業を見直し

 福祉サービスの利用制度は大きな転換期を迎えています。
 平成十二年の介護保険の導入に続き、平成十五年度からは、行政がサービスを決める現在の「措置制度」から、障害者が自分でサービスを選び、事業者と契約する「利用制度」へと移行します。
 このような背景を踏まえ、多様化するニーズに合った十分なサービス提供を考え、福祉保健部門だけでなく、市全体の各種事業を見直したのが今回の改訂版です。

障害をひとつの個性として考えるイメージ

 障害者プラン改訂版には、障害のあるかたの実態調査や障害者団体・施設の聞き取り調査など、多くの意見が集約されています。
 今回の見直しの一番のポイントは、「障害」のとらえ方が変わったところです。昨年、二十一年ぶりに改訂されたWHO(世界保健機構)国際障害分類の考え方を、全国でもいち早く取り入れました。
 改訂前の分類(下図参照)では、心身の「機能障害」が生活の中の活動を制約する「能力障害」を引き起こし、さらに「社会的不利」を生み出すという、いわば障害をマイナスのイメージでとらえていました。
 それが、改訂版の分類では、障害をプラスあるいは中立的にとらえ、障害はひとつの「個性」であり、障害があっても積極的に「活動」や「参加」ができるという考え方になりました。さらに、その人を取り巻く「背景・環境」という新しい視点も加えられました。

心に豊かさを実感できるまちづくり

 障害者プラン改訂版では、国際障害分類(改訂後)の四つのとらえ方を、それぞれ「健康づくり」「生きがいづくり」「社会参加」「支え合い」に置き換えてイメージしました。
 新しい障害者プランの実施期間は平成十四年度から十七年度まで。四つの課題のもと、各種サービスを着実に実施し、障害のある人が地域の中で、安心してごく普通に暮らしていけるようなまちづくりをめざします。

「秋田市障害者プラン概要版」をさしあげています

障害福祉課 TEL(866)2093 ファクス(863)6362
健康管理課 TEL(883)1180 ファクス(883)1171

 障害者プラン概要版の表紙の絵を描いた三浦宏美さん。3月に県立聾学校を卒業し、4月から市内の印刷会社に勤めています。
 「この絵のテーマは『障害者に明るい未来を』。種から芽が出て、やがて大きな花を咲かせるイメージです。がんばって、明るい花を咲かせましょう」…三浦さん


国際障害分類から
秋田市障害者プランへの流れ



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