2002年10月11日号

市長ほっとコラム

味覚の秋〜スローフードの奨め

市長●佐竹敬久

 秋田は、特に四季の移り変わりが鮮やかに感じられる土地柄ですが、秋の季語は「食」でもあります。
 秋田米の収穫期であり、同時にマイタケなど様々なキノコや日本一の里芋、根に独特の風味のある冷涼地産のセリ、柔らかさの中にもしっかりとした食感のある地ネギなど、秋冬の料理の王様・鍋物と相性の良い作物のシーズンでもあります。
 加えて、品種改良により美味しさが増した果物類や柿・栗という秋の定番まで所狭しと出そろいます。
 そこで、「職人&食人」を自負している私にとっても、秋は料理の腕を存分にふるえ、大食用の腹(?)も満足する季節。わずかな時間を見つけては包丁を握り、家族や友人に「美味いだろ」、「たくさん食べて」と半ば押し売りの状態というところです。
 さて、最近、インスタントや調理済食品などのファーストフードに対して、時間をかけながら調理した本来の食品という意味の、スローフードという言葉が広まっています。
 スローフードの場合は、食材の原形からスタートすることが多いことから、農業の大切さや食の安全性への関心、さらには生ゴミなどの後始末を通じての環境への配慮など、現代社会における多くの課題を自然に学ぶ機会にもつながります。
 秋田市でも、地元産食材を学校給食に多く取り入れることや、地域内流通の促進など「地産地消」を進めることにより、広く市民の間に秋田の農業や環境保全への理解を深める施策に力を入れておりますが、今年の秋をスローフードの奨めの運動のスタートにさせたいものです。
 市民の皆様には、味覚の秋、大いに腕をふるっていただき、健康にお過ごしくださるよう願っております。

今夜は、鍋物にしませんか?
 


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