2002年10月25日号

高校生二○二人が就業体験
大好きな秋田に就職したい

 高校生が地元企業で職場体験をする高校生インターンシップ。今年は、市内の高校2年生202人が参加し、厳しい就職戦線に臨むための心構えを学んでいます。

インターンシップの問い合わせ 工業労政課 TEL(866)2114


社会への第一歩、
目的意識が大切

 高校生インターンシップは、学生の就業意欲や目的意識を高めるだけでなく、優れた人材の発掘や、企業の要求と学生の希望が合わないといった雇用のミスマッチを解消します。
 今年は、秋田中央・秋田商業・経法大附属・和洋女子高校、栗田養護学校高等部の学生二〇二人が、サービス業、福祉系などの職種を体験。十月から十一月にかけ、地元企業八十一社に受け入れていただいています。
 誰よりも就職の厳しさを実感している学生たち。本格的な就職活動を控え、社会勉強の第一歩として、また、自分に適した職業を見つけるきっかけとして、真剣なまなざしでインターンシップに取り組んでいます。 

企業の社会貢献活動に関心

畠山典子さん
深井香納子さん
(和洋女子高校)

 資生堂販(株)秋田支社で職場体験をしたのは、深井さんと畠山さん。二日間にわたり、商品を販売する接客の見学や、販売店まわりなどを行いました。
 研修二日目には、会社が月に一度老人保健施設で行っている社会貢献活動に同行。誕生日を迎えるお年寄りにメークアップのサービスをしました。化粧品会社に就職希望の畠山さんは「企業がボランティア活動をするのがすごいと思います。お年寄りが化粧をして喜ぶ姿をみると、こっちまでうれしくなりました」とニッコリ。
 「顔をのぞき込むのが恥ずかしかったけど、化粧しているうちにお年寄りが笑顔になってくるのがわかるんです」と深井さん。「こういう仕事もいいかな」と就職希望の選択肢が広がった様子でした。


磨けば光るプロの技

和賀正利さん(秋田商業高校)

 清掃などを行う厚生ビル管理?で研修した和賀さんは、三日間、清掃のプロの技を教わりました。
  「一番きつかったのは階段の雑巾がけ。一段一段すみずみまで拭いたので腰が痛かった」と働くことの大変さを身にしみて感じた様子の和賀さん。
 指導にあたった名古屋誠市さんは、「職場体験は、人間関係を含めた社会勉強だと思います。掃除のコツも教えましたが、どんな仕事に就いても、まずはお客様に満足していただくという姿勢が大事。頑張ってください」とエールを贈りました。


就職はずっと住んでる地元に

加藤隆志さん(秋田商業高校)

 ホテルなどの宿泊施設への就職も考えているという加藤さんは、秋田温泉さとみを研修先に選び、客室の布団の片づけや配膳などに汗を流しました。  
 「学校の部活遠征でホテルや旅館に泊まることがありますが、裏側でこんなにたくさんの人が働いているとは知りませんでした」と驚いた様子。「進学よりも就職希望なので、興味のある仕事を体験できて良かったです」と率直な感想を話してくれました。 
 家族や友人がいる地元に就職したいという加藤さん。しっかりした目標を見据え、インターンシップに取り組んでいました。


お客様第一!
仕事への興味深まりました

金田静鋭さん(和洋女子高校3年生)

 昨年、インターンシップを生協で体験しました。接客業に大事なことは、お客様を第一に考えること。それに、職場のみなさんが向上心を持って働いているのが印象に残りました。
 不況のなか、企業もとても大変そうです。たった三日の職場体験でしたが、それから就職希望は、お客様との信頼関係を大事にしている企業を、と考えるようになりました。
 職場は元気なあいさつが一番。そして、仕事を良く把握、理解して一生懸命頑張ることが大切だと思います。


高卒者の求人倍率は0.36
1人でも多くの採用をお願いします

 長引く不景気により県内の求人は依然として減少傾向にあります。
 来春の高校卒業予定者の就職内定も厳しく、企業の即戦力志向による大卒者採用の動きなどの影響で昨年以上に低迷しています。9月末現在、ハローワーク秋田管内の高校では、来春卒業者4,717人のうち、930人が求職中。そのうち771人が県内就職を希望しています。しかし、県内企業からの求人数は、昨年同時期の523人から今年は274人に減少。求人倍率は0.36となり、学生3人に対し求人1件の割合となっています。
 企業のみなさまには、秋田の将来を担う人材である若者を、一人でも多く地元採用してくださいますよう、ご協力願います。 

来春高校卒業予定者の就職面接会
とき/11月8日(金)午後1時30分〜4時
ところ/秋田テルサ多目的ホール

●問い合わせ ハローワーク秋田 TEL(864)4111



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