2003年3月14日号

市長ほっとコラム

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ゴミはゴミ、されどゴミ

市長●佐竹敬久

 ゴミは人間の営みに付随し、太古の昔から発生していました。
 これが、現代の大量消費社会になってからは、単なるゴミ処理という次元を超え、人類の存亡にも関係する地球環境や資源の限界など重要な問題にも結びついてきました。
 本市でも、昨年四月から溶融方式の新しいゴミ処理施設が稼働しましたが、高い公害防止機能のほか、自家発電や資源回収能力などに優れ、環境を守るうえで頼もしい施設です。
 しかし一方で、環境に優しい高度な施設は、毎日の運転管理に想像以上の多額の経費を必要とします。
 また、この運転経費は、例えば大切な子どもたちの教育費用やお年寄りのための福祉費用といった、いわば活きたプラスのコストではなく、結局は燃えて無くなるマイナスのコストという見方もできます。
 現在、本市のゴミ処理には一年間で約五十三億円という膨大な経費がかかっていますが、仮に家庭ゴミの重量を一〇%減らすことができれば、なんと約四億円の節約が可能になるという試算になります。
 四億円といえば、新年度予算ではコミュニティセンター一館分の建築費を大きく上回る勘定になります。
 要は、ゴミの減量が目に見える形で進めば、その分だけ市民の皆さんから預かった貴重な税金を、別の様々なプラスの使い方に回すことができるということになります。
 ただここで思うのは、皆さんにゴミ減量をお願いしても、せっかく浮いた経費が果たして何に使われるのかわからないのでは、皆さんもやる気が沸かないのではないでしょうか。
 そこで、まずは市民の皆さんにこぞってゴミ減量作戦に参加していただき、その結果、節約できた経費は、例えば子どもたちの環境教育の場づくりだとか、街の美化だとか、目に見える形で市民還元したいと考えています。
 しかし、アイデア倒れになっては意味がありませんので、まずはどうしたらゴミの量を減らせるか、例えばスイカの皮は細かく切って出すなど具体的な方法や減量のための知恵を、市民に十分にお伝えすることから始めようと思っております。
 そして、市役所の前に大きな「環境貯金箱」を置き、節約した経費がどれだけ貯まったのかを広くお示ししながら、四角四面の役所の作戦ではなく、市民の皆さんに楽しみながら参加してもらえるような作戦にするため、今、担当職員ともども無い知恵を絞っている最中です。
 具体案がまとまった節には、なにとぞよろしくご協力を!!


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