2003年3月14日号

特別号

水道の広場

 今回の水道の広場では、水道水の鉛濃度基準の強化、給水条例の一部改正、引っ越しにともなう水道の手続きについてお知らせします。

水道水における鉛の水質基準が変わります。

 国が定める水道水の鉛濃度基準は、これまで「1リットルあたり0・05ミリグラム以下」となっていましたが、平成15年4月1日からWHO(世界保健機構)の基準値と同じ「1リットルあたり0・01ミリグラム以下」に強化されることになりました。

 鉛は、水道管の材料として欧米で古くから使用されてきました。日本でもさびにくく柔らかい材質のため加工しやすいという特性から、宅地内に引き込まれている給水管に使用されてきました。
 秋田市では、明治40年の給水開始から昭和60年頃まで、主に配水管から第1止水栓までの間やメーター前後に使用されてきましたが、それ以降の施工分については使用されておりません。
 現在、水道局が把握しているところでは、約4万2千件の給水装置に鉛製給水管が使われています。

 鉛の健康への影響については、摂取量と血中濃度との関係があります。日本人の場合、鉛の摂取量、血中濃度ともに先進国の中で最も低いレベルといわれており、これまでの日本の鉛濃度基準は、継続して摂取しても健康に影響を与えないように、安全性を十分考慮して定められたものです。また、人間が摂取する鉛の80パーセント以上は、食物や大気など水道水以外から摂取されています。
 このたびの基準強化は、生涯にわたり継続して摂取しても健康に影響を与えないよう、さらに安全性を高めるため、WHOの世界標準値に基準を合わせるものです。

鉛製給水管Q&A

私の家には鉛製給水管が使われているのでしょうか?

 昭和60年以前に設置された給水装置には鉛製給水管が使用されている可能性があります。お客さまの給水装置の鉛製給水管使用状況については、水道局に保管してある完成図などにより調査できます。ただし、経過年数が長く水道局にデータがない場合は明確にお答えできないこともあります。

鉛製給水管を使用している場合、
水道水を安心して使うにはどうしたらよいのでしょうか?

 通常使用している状態では問題ありません。ただし、夜間など水道水を使用していない間に、一時的に鉛濃度が高くなることがあります。このため、特に朝一番などは、給水管の中にたまっている水を飲み水以外に使用するなど十分に入れ替えてから飲み水としてご使用ください。
※配水管(道路などに埋設された水道管)の水に鉛が含まれていることはありません。

鉛製給水管を取り替えたいのですが…。

 給水装置はお客さまの財産ですので、お客さまの負担でお取り替えしていただくこととなります。増改築などの機会に宅地内だけでなく道路部分も含めて新しい給水管にお取り替えすることをお勧めします。工事費は、標準的に第1止水栓までの取り替えでおよそ20万円程度、メーター前後の取り替えにおよそ3万円程度かかります。

水道局ではどのような対策をしているのでしょうか?

 鉛製給水管を取り替える費用は、基本的にお客さまの負担となりますが、水道局では、老朽化により漏水や濁り水が多発している配水管を取り替える際には、道路内の配水管から宅地内の第1止水栓までを無償で取り替えています。また、漏水を修理した際に鉛製給水管が使用されていた場合は、可能な限り取り替えを行っております。水質面においては、水道水のpH値が低いほど鉛の溶出が促進されることから、浄水場で水をつくる過程で、ややアルカリ性に調整しています。

鉛が取れる浄水器はありますか?

 水道局では浄水器の性能評価はしておりません。購入なさる場合はお客さまご自身が品質表示をお確かめのうえ、目的にあったものをお選びください。なお、鉛の水質基準強化に伴い、水道局が浄水器の販売やあっせんをすることはありません。訪問販売などで「水道局から頼まれた」「水道局からきた」などと言って浄水器を販売しようする業者がいた場合は、すぐに水道局までご連絡ください。

お問い合わせ先

 ご家庭の給水装置に鉛製給水管が使用されているかなど、鉛に関するお問い合わせは、「水道使用量・料金等のお知らせ」に記載しているお客さま番号をご確認のうえ、お願いします。
水道局サービスセンター TEL(823)8431
【受付時間】午前8時30分〜午後5時15分(土・日曜日、祝日などを除く)

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