2003年3月28日号

保育所に預けたいのに…。

なぜ、待たないといけないの?

 子どもの数は増えていないのに、保育所への入所希望者が増え続け、保育所入所の待機児童が増えています。なぜ、待機児童が増えているのか、その理由を探ってみましょう。

 小学校に入学する前の子どもたちの居場所をみてみると、ここ数年、家で過ごす子どもや幼稚園に入る子どもが減った分、保育所入所が増えています。特にまだ幼稚園に入園できない三歳未満の子どもが保育所入所児童の約半分を占めています。

秋田市への転入が増えているのも一因

 保育所は、仕事などのため日中保護者が保育できない子どもを預かる施設ですが、出産後、子どもを保育所に預けて外で働きたいお母さんたちが増えているのも最近の傾向です。その背景として、不景気による収入の減少や、多様なライフスタイルを求める女性の意識の変化、核家族化による母親への育児の負担増などが考えられます。
 また、秋田県の人口が減っているのに、秋田市の人口は増えています。それは、出生数が伸びているわけではなく、秋田市への転入者が多いためです。県内他市町村に住んでいた世帯が、勤務先のある秋田市に転入し核家族となり、日中の保育を保育所で、というケースが増えています。こうした傾向は全国の都市部に多く見られますが、秋田市の場合、県人口の一極集中が待機児童を生み出しているとも考えられます。

保育所と幼稚園、どこがちがうの?

 保育所志向が高まる理由は、幼稚園に比べ長い保育時間、夏・冬休みなど長期休暇がないことなどで、外で働くお母さんたちにとって心強い味方となるからです。
 一方、就学前児童の幼児教育に重点を置くのが幼稚園であり、その選択は保護者の考え方しだいということになります。しかし幼稚園も社会のニーズに応えるため、入所年齢の引き下げや、夏・冬休み中の受け入れ、通常の保育時間を超えた預かり保育の実施など、サービスの拡大に取り組んでいます。


今ある施設を活用して待機児童解消を進めます

 待機児童を解消するため、市では保育所の新設や、国の規制緩和を活用して定員を超えた受け入れを行ってきました。しかし出生数が伸び悩み、小学校入学前の児童数が減っている状況では、安易に認可施設を新設することはできません。
 そこで、既存施設の活用をはかり、次のような待機解消策を重点的に進めることにしています。
◎幼稚園を運営する学校法人の保育事業への参入を促します。
◎古くなった既存の認可保育所の改築に伴い、定員を増やした施設整備に努めます。
◎既存の認定保育施設や認可外保育施設のうち、認可の基準を満たす施設を認可します。
◎認定保育施設を増やすことで、待機児童の受け皿としての機能を強化し、保育環境を向上させるため、助成事業の充実をはかります。また認定保育施設に保育料負担軽減分を助成し、認可に比べて一般的に高い保育料を引き下げて、認可との不公平をなくしていきます。
 市では、この「待機児童解消」のほか、在宅の子育て支援を含めた「多様なニーズに対応したサービスの提供」、母子・父子世帯の保育料の援助など「経済的負担の軽減」を施策の柱にすえ、子育て支援に取り組んでいきます。

第1子の0歳児保育料を免除します

 市では、これまで第3子以降の保育料を免除する「すこやか子育て支援事業」を実施してきました。4月からは、これに加え、第1子の0歳児の保育料も免除することになりました。出産・育児に伴う経済的な負担を軽減し、多子出産への第1歩である第1子を産みやすい条件を整えるためです。

対象児童

平成15年4月1日以降に生まれ、仕事などの理由で、日中保護者が保育できないため、保育所に入所している0歳児

対象期間

施設に入所した月から、満1歳に達する前日の月まで

対象施設

認可保育所、認定保育施設、
認可外保育施設、へき地保育所(幼児園)、事業所内保育施設

対象児の認定

保護者の就労状況などを確認するため、「採用兼賃金支払い証明書」を提出していただきます

免除の方法

認可保育所については児童家庭課の窓口で、その他の施設は各施設を通じて市に申請してください。
対象となった場合、認可保育所は保育料が免除されますが、その他の施設は一度通常の保育料を施設に納めてから、四半期ごとにその分の返還を受けることになります

●問い合わせ 児童家庭課保育担当 TEL(866)2094


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