2004年2月27日号

わたしの介護保険利用術

いきいきライフのすすめ!


●問い合わせ 介護保険課tel(866)2069

「寝たきりになりたくない」見事に元気回復!

加藤イソさん(84歳・要介護2)(仁井田)
 加藤イソさんは、息子の正さんと二人暮らし。昨年春に腰痛のため動けなくなり一か月ほど入院し、退院後も腰が痛く寝たきりの状態が続きました。
 イソさんは、少しでも床を離れたいと思いましたが、家族だけでは十分な介護ができません。
 そこで、介護サービスを利用することになりました。介護保険の最初の認定は、一番重い「要介護5」。ケアマネジャーの藤井さんと相談し、訪問入浴と訪問介護の利用を始め、電動ベッドを借り、ポータブルトイレを購入しました。さらに、介護保険とは別に福祉サービスの配食サービスも利用しました。
 すると、少しずつ体調が回復し、昨年十二月には、居間で食事をしたり、歩くこともできるようになりました。体調が良くなった加藤さんは「デイサービスで外に出て、人と会ったり話しをしてみたい」と思うようになり、正さんも通所サービスで入浴させてあげたいと考え、十二月からは送迎付きのデイサービスも利用しています。
 このように介護保険では、ご本人の状態に合わせてサービスを組み変えていくことが大切です。
 今では、寝たきりの状態から見事に元気回復。「サービスを利用する前は、腰が痛くて食事の準備も大変でした。今はヘルパーさんが作ってくれてとても助かります。栄養もつきました。デイサービスで友だちに会うのも楽しみ」と加藤さんは大喜びです。正さんも「ずっと寝たきりかと思ってましたが、今は見違えるようです」とにっこり。
 家族の援助や介護サービスを上手に利用したことで、介護の状態も「要介護2」になりました。

解説・ケアプラン

秋田市医師会居宅介護支援事業所ケアマネジャー
藤井 礼子さん
 介護が必要なかたの心身や、ご家族の状況などで、介護サービスの利用の仕方はさまざまです。
 自分にとって一番いいサービスの利用法を、ケアマネジャーと相談しながら考えてみましょう。
 ケアプランは、私たちケアマネジャーが利用者本人やご家族と話し合い、その時々でどういう援助が必要かを相談しながら作り変えていきます。
 加藤さんの場合も、みんなで相談しながら次のようなことを考えてつくりました。介護のポイントは「寝たきりからの脱出」でした。今後は、「地域との交流を深めること」「生活力の向上」をめざしていきたいです。

●解決すべき課題(ニーズ)

・食事や起きあがりなど日常生活活動の低下があり、ベッドで寝たり起きたりの生活
・同居の家族は仕事があり、高齢者の食事の準備などが十分にできない
・足腰の衰えがあり、自宅で入浴できない
・近くの高齢者との交流を持ちたい

●総合的な援助の方針

・訪問介護を毎日利用し、食事の準備と身の回りの世話をする
・入浴は、通所介護を利用する
・起きあがりやすい電動ベッドを導入し、日常生活活動の低下を予防する
・介護サービス以外に、福祉サービスの配食サービスを利用する

加藤さんの現在の
介護サービス(要介護2)


介護サービス自己負担額
月約16,000円
*自己負担額は、保険で9割が負担されるため、1割負担となります

訪問介護(ホームヘルパー)

●毎日 午前中に1時間30分 
 ヘルパーさんが、朝食、昼食の準備や掃除、薬の管理など、身の回りのことを手伝ってくれます。薄口のみそ汁を作るなど、加藤さんの希望にあった食事を作ってくれます。
●週4回 午後に1時間 
 ヘルパーさんが、夕食の準備など身の回りのことを手伝ってくれます。

通所介護(デイサービス)

●週1回 日中
 送迎用の車を利用して、入浴、食事などのサービスを受けます。ゲームなどで体を動かしたり、友だちと一緒にお茶を飲みながら、手先のリハビリをしたり、誕生会などの行事も行います。

福祉用具の貸与

 足腰の衰えを補うため、電動のベッドなどを借りています。


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