2004年3月26日号

エコアちゃんの環境貯金箱大作戦


 ごみを減らした成果をお金でお知らせする 「環境貯金箱大作戦!」を、四月から始めます。
 この貯金箱にどんどんお金がたまり、くれぐれも〃赤字〃にはならないよう、市民のみなさんのご協力をお願いします!


ごみ減量の成果を“お金で”お知らせします


 ごみ処理には毎年四十億円ほどの経費がかかっています。ごみ減量の取り組みは、この経費を節減するためだけに行っているものではありませんが、目に見える成果の一つとしてこの貯金箱を考えました。
 貯金箱(上のイラスト)の名前は「エコアちゃんの環境貯金箱」。この大きな貯金箱を、市役所一階ホールと御所野地区の秋田市総合環境センターに置いて、毎月節約されたごみ処理の経費をお知らせします。

●環境貯金箱の仕組み
※環境貯金箱に貯めるお金は、平成14年度のごみ処理量を基準にして計算します。

節約するのは焼却炉の経費

 環境貯金箱にためるお金は、総合環境センターのごみ焼却炉などでごみを処理する経費から計算します。処理するごみの量が減れば、その分、処理にかかる経費が減り、お金がたまっていく仕組みです。
 総合環境センターには一日約五百トンのごみが搬入されます。それを一日四百トンの処理能力を持つ溶融炉のほか、焼却炉一基を補助的に使って処理しています。溶融炉は年間を通しフル稼働させているため、補助的な役割を果たしている焼却炉が、節約するお金の対象となります。
 ごみを燃やすためには、補助燃料(重油)や焼却炉の部品などの経費がかかっています。ごみが減れば、これらの費用があまりかからずに済むのです。
 なお、ごみ処理経費には、ごみの排出量に関係なく一定にかかる人件費や業務委託費などもあり、これらは貯金の対象としないことにします。

目標額は年1千8百万円

 焼却炉で使う補助燃料や消耗品などの節約される経費は、ごみ一トンあたり千百五十四円。ですから、ごみを一トン減らすと、千百五十四円が貯金箱に入っていくことになります。
「秋田市環境基本計画」では、平成十四年度から二十二年度までに、ごみを一万六千?減らすことを目標にしていますので、金額にして年間約一千八百万円が、当面の貯金目標ということになります。
 それに達する時期が早まるかどうか、また、目標額を上回ることができるかどうかは、私たちのごみ減量への取り組みしだい、ということです。
 ちなみに、貯金箱には安全のため現金を入れていくことはしません。毎月のごみの量と節約金額を箱に表示し、一年間でたまったお金の使いみちは、市民のみなさんから公募します。秋田市の環境がもっと良くなるようなアイデアを考えておいてください。

水切りと紙類のリサイクルが減量のポイント

 どうしたら貯金がいっぱいできるか、ごみ減量のポイントを見てみましょう。
 秋田市総合環境センターに運び込まれるごみは、なんとその約五〇?が水分、二二?が紙類です。
 ごみに水分が多いと、焼却炉の補助燃料を多く使うなど経費が増えてしまいます。「生ごみなどの水をよく切り、水分を少なくする」のが、ポイントその一!
 また、ちり紙、汚れた紙などを除き、紙類はほぼ百?リサイクルできます。「紙類は分別し、資源としてリサイクルに出す」のが、ポイントその二!
 各家庭でこの二点に取り組むだけでも、かなりのごみ減量効果が出ます。

 なお、分別収集されるびん、缶、ペットボトル、金属類の売却による収益もありますが、これは総合環境センター内の秋田市リサイクルプラザの運営費に充てているので、環境貯金箱には入れないことにします。
●問い合わせ 環境企画課tel(863)6632

ごみの分別と収集はこれで大丈夫!
冊子「暮らしの伝言板」全戸配布します

 ごみの分別や収集について詳しく書いてある冊子「平成16年度・17年度版 暮らしの伝言板」を作成しました。
 市内すべてのご家庭に、3月末までお配りします。もし、届かない場合には、環境部廃棄物対策課までお知らせください。
●問い合わせ 廃棄物対策課tel(866)2943

ごみ減量
できることからはじめよう

取り組んでいる人に聞きました


ごみ減量のための3つの「R」をご存じですか?
●Reduce(リデュース)…ごみになるものを減らす
●Reuse(リユース)…何度も繰り返し使う
●Recycle(リサイクル)…資源としてリサイクルする

生ごみは大切な原料
地域の資源循環を進めます
(株)北勢工業(仁井田本町五丁目)

 水道・排水設備の工事などを行う(株)北勢工業では、「ごみ処理問題にこれからは事業所も取り組む必要がある」と考え、三年前から資源循環システムの分野に事業展開を進めてきました。
 昨年八月には、内城菌という高温で活性化する微生物が生ごみを肥料に変える生ごみ処理機を導入。肥料の原料となる生ごみは、地域のスーパーからもらい受けたり、会社で町内に生ごみ専用のポリバケツを置いて回収しています。生成した肥料は、地域の農家の人たちの田畑用として使ってもらいながら、その効果を実証しています。
 代表取締役の太田光重さんは、「私たちにとって生ごみは肥料を作るための大切な原料。資源循環に取り組むことで少しでも地域の役に立ちたい」と話します。
 肥料の販売が忙しくなるのは、暖かくなるこれからの季節になります。「化学肥料に頼りすぎた農地を、この有機肥料で安心して野菜が栽培できる元の姿に戻してあげたい。その畑で取れた野菜をまた、地元の直売所で売れたらいいですね」と太田さん。「地域で出る生ごみは、地域で処理する。地域内の資源循環を実践するモデルになれば」と話してくれました。

整然とした雑誌の山は
地道な活動の証です
中台婦人部のみなさん(手形)

 手形中台婦人部では、婦人部の活動の一環として、市の集団回収運動団体に登録し、地域独自に毎月第三月曜日、古紙、びん類などの回収を呼びかけています。 
 代表の中島克子さんは「婦人部として集団回収の事業に取り組んだのは昭和五十四年。活動内容は、回収日一週間前に集積所に告知の張り紙をしたり、雑誌の束ね方が間違っているものを直すことなど。長年の活動の成果で、他の地域と比べても、ごみ出しルールをまじめに守っているかたが多いです」と話します。
 これからは、ひとり暮らしの高齢者に声をかけて、回収のお手伝いをすることも考えているとか。
 地道な活動が評価され、秋田市環境活動推進協議会などから優良団体としてこれまで三回表彰を受けました。この活動を長く続けられるコツを中島さんに尋ねると、「難儀しながら、楽しみながらですかね」と答えてくれました。

大学病院前の水辺環境を守る会
自然環境保全
市民活動計画第1号!

 秋田市では、市民のみなさんが身近な自然環境を守るために自主的に行う活動を、「秋田市自然環境保全条例」に基づき、「自然環境保全市民活動計画」として認定しています。
 このたび、「大学病院前の水辺環境を守る会」から提出のあった計画を、その第一号に認定しました。この計画は、水がよどみ、悪臭を放つ大学病院前の水路をきれいにし、再びメダカやホタルが住む環境によみがえらせようというものです。
 同会では去年の春から、水路の清掃や環境に関する勉強会などを行い、市では水路工事などで支援しています。
 水路工事のあいだはメダカなどを一時保護し、再び放流するまで地域の学校や家庭で飼育中。地域の人たちの力が清流とホタルを呼び戻す日も近そうです。

「秋田市環境都市宣言」文案が完成

市民の想いを宣言文に


秋田から より良い環境を 地球へ 未来へ

 建都四百年を機に、今年七月に予定している「秋田市環境都市宣言」の文案がまとまりました。
 秋田からより良い環境を 地球へ、未来へという願いを伝える四百字あまりの宣言文。公募で集まった市民ワーキンググループのみなさんが、一文、一文に、秋田市の環境に対する愛情と思いやりを込めてまとめました。
 この宣言文は、市長への提言、市議会などの議決を経て、七月に建都四百年関連イベントとして開かれる「秋田市環境都市宣言」式典で高らかにうたいあげられます。
 宣言文は式典前にお知らせしますのでお楽しみに。

未来志向の宣言文です

ワーキンググループ会長/桃崎富雄さん
 環境問題は誰でも考えていること。ですから、市民自らが宣言文を作るというのは、たいへん有意義でした。メンバーそれぞれの活発な議論のもと、ざん新で未来志向のすばらしい宣言文になりました。

秋田市環境部 ISO14001認証取得!

 秋田市環境部を対象とした「ISO14001」認証取得に向けた取り組みが、このたび(株)日本環境認証機構による審査を経て、認証登録されることになりました。
 今後は認証取得で得た知識や技術を、市役所全体の省資源・省エネ活動に活かすほか、「市民版ISO」の普及にも努め、各家庭におけるごみ減量やエネルギー節約などの取り組みを応援します。

ISO14001

 スイスにある非政府組織・国際標準化機構が発行した「環境マネジメントシステム(企業、自治体などの組織が行う事業活動が、環境に与える影響を組織的かつ継続的に減らすためのシステム)」の仕様について定めた国際規格

「市民版ISO」もスタート

 新年度から、各ご家庭で省エネ、ごみ減量などを実践していただく「市民版ISO」を始めます。環境にやさしい行動を1項目以上続け、環境部に状況を報告してもらうものです。初級コースは1か月、中級コースは6か月、上級はさらに6か月。参加者には、認定証と記念品をさしあげます。
 詳しくは、あらためて広報でお知らせしますので、ふるってご参加ください。
●問い合わせ 環境企画課tel(863)6632


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