2004年4月9日号

市長ほっとコラム

秋田市ホームページで市長の動向や記者会見の内容などをお伝えしています。

お花見・平和の象徴

市長●佐竹敬久

 毎年のことですが、日本では桜の開花はどこでも必ず大きなニュースとなり、また多くの人々は桜花爛漫を楽しむのを恒例としています。
 お花見のパターンにもさまざまありますが、代表的なものに職場や町内会、サークルなどの仲間と一緒に、千秋公園などの桜の名所で催す飲めや歌えやの野外の宴があります。
 その姿は時代とともに、敷物がゴザからビニールシートに変わり、折り詰めや重箱料理に携帯ガスコンロ持参での焼き肉やバーベキューが加わり、酒もかつては清酒の一升瓶主体であったものが、むしろ缶ビールやウイスキー、焼酎などが主役となり、加えて手拍子の民謡はカラオケセット持参のやや騒がしい歌合戦へと変わってきました。
 お花見といえば、マナーも向上し、一時多発した若者の酒の一気飲みによる命に関わる急性アルコール中毒事故や、歩けないほどにグデングデンに酔った姿を見ることは少なくなってきたような感じがしますし、宴の後はゴミの山とタバコの吸い殻まみれ、という状態もだいぶ改善されてきたように見受けられます。
 私も花見には多くの思い出がありますが、そのひとつに曇りの日の夕方に十人ばかりで、シート、折り詰め、酒類持参で千秋公園に行ったら良い場所はすでに満席で、空いている端の端に陣を構えたところが照明も届かず、その内に折り箱の中味も見えないほど真っ暗という状態となり、酒や折り箱はひっくり返すわ、おまけに帰りは飲み過ぎで足取りおぼつかず、転んでズボンを切り裂くなど、散々なこともありました。
 また、角館の桧木内川堰堤で、特上折り詰めに焼き肉セット、生ビールサーバー、最新カラオケセットという豪勢な花見を企画したものの、雨風に震えあがるほどの寒さ、びしょ濡れ姿で鼻水と酒とを一緒にすすりながら、なにやら雨水で薄くなったタレでの焼き肉など、むしろ失敗ケースに思い出深いものがあります。
 いずれ、誰にとっても花を楽しめるということは素晴らしいことです。
 別にお金をかけた宴でなくとも、家族や恋人と満開の花の下で、あるいは散り初めの桜吹雪の中で大切な時間を過ごすということも、この上なく幸せなことではないでしょうか。
 我が国も少々物騒になってきましたが、この後も桜の開花予想がニュースになる平和な国であることを願うとともに、凄惨な状態のイラクやパレスチナなどに一日も早く平穏な日が訪れることを理屈や主義主張は別として望まずにはいられません。

くれぐれも飲み過ぎにはご注意…


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