2004年10月8日号

健康万歩計

このコーナーでは、みんなが健康で元気に過ごすために必要な、ドクターからのちょっとしたアドバイスを紹介します。


今月のドクター/伊藤誠司先生(市立秋田総合病院副院長)


乳がん検診を受けましょう


死亡率が高くなっています

 日本人の死亡原因の第1位はがん(悪性新生物)ですが、これを部位別でみると女性の場合は、胃がん、肺がん、結腸がん、肝臓がん、乳がんの順で死亡率が高くなっています。最近は乳がんの増加率が顕著です。

検診の普及が死亡率減につながります

 乳がんは食事や生活様式の欧米化により年々増えており、年間約3万5千人から4万人の女性が罹患していると推測されています。
 欧米では日本以上に乳がんの発生が多いのですが、死亡率は最近減少してきています。この理由としては、乳がん検診が普及し、早期発見・早期治療が多く行われるようになったためと考えられます。

40歳〜70歳の受診率が低い

 日本でも乳がん検診が行われていますが、現状ではいくつかの問題点があります。その第1は検診を受ける人が少ないことです。特に40歳から70歳までの女性の受診率が低く、これを上げることが重要です。第2は検診の方法です。これまで視診と触診で判断してきましたが、画像診断装置を用いた、より精密な検診方法が必要です。秋田市でも来年度はマンモグラフィー(乳房X線撮影装置)併用検診を導入する予定です。

1か月に1回は自己検診を

 検診で異常がないかたでも1か月に1回は定期的に自己検診を行ってください。乳房の皮膚の出っぱりやへこみ、大きさや形、また乳首の形などに変化がないか、触れてみてしこりがないか、乳首をしぼってみて血やうみなどの分泌液がないかをみてみます。
 もし異常に気がついたときはすぐに専門の医師を受診しましょう。


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