2004年11月12日号

市長ほっとコラム

秋田市ホームページで市長の動向や記者会見の内容などをお伝えしています。

商売繁盛、名古屋での体験

市長●佐竹敬久

 新潟中越地震では、本市でも直ちに各方面の応援隊を派遣したほか、職員のボランティア派遣や義援金募集、加えて市としても三百万円の見舞金を贈らせていただきました。
 犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様へ心からお見舞いを申しあげます。
 さて、職務柄、さまざまな土地で開催される会議などに出席する機会が多く、合間を縫っては、何でも見て聞いて、ということになります。
 先般、環境政策の全国会議で名古屋市を訪れた際に、当然に夜は名古屋名物の「味噌煮込みウドン」で一杯ということで、一番の老舗という店ののれんをくぐったしだいです。
 秋田の酒飲みの典型の私としては、まずは「のど通し」の生ビールの後に、名産の名古屋コーチンの鳥料理を肴に清酒を燗と冷やで?合ほど嗜み、ほろ酔い機嫌になってから、その店お奨めの特製味噌煮込みウドンに半ライスという順に箸を進めました。
 ところで、その店のメニューを開いて、「あれっ!」と思ったことがありました。メニューの開けて左側には上段から地場産と全国銘柄の数種の清酒、名古屋コーチン料理、そして数種類の味噌煮込みウドンと並び、なんとその右側のページには秋田銘酒、比内地鶏料理、稲庭ウドンが、それぞれ左側のページと同種同士が対をなすように同格に記されているではありませんか。
 名古屋の銘酒というのは聞いたことはありませんが、なるほど名産の鶏とウドンでは秋田と名古屋は共通項があり、この老舗ではこれに名古屋の地酒も加えて、秋田を食のライバルと位置づけているのです。
 我々秋田県人からしますと、一般的にライバルの産品を同列・同格に扱うという発想はまず出てきません。
 店の人にあれこれ聞いてみますと、秋田の酒は美味しく、それに名古屋の人でも常に名古屋コーチンと、どちらかといえば固麺でこってりの味噌煮込みウドンでは飽きるし、そのような時には名古屋名産と対等に勝負できる秋田の比内地鶏とあっさりして柔らかめの稲庭ウドン、ということになるという説明を受け、なるほどと納得したしだいです。
 とりたてて何という話ではありませんが、どこかに名古屋商法の妙を感じさせられた体験でした。
 帰り際に、秋田の産品を扱っていただいていることに礼を言い名刺を差し出してきました。
 それから三日後、その老舗の社長さんから丁重な礼状が届きました。
・・・・納得、さすが名古屋商法



Copyright (C) 2004秋田県秋田市(Akita City , Akita , Japan)
All Rights Reserved.
webmaster@city.akita.akita.jp