2004年12月24日号

地域のしあわせをサポート
民生委員・児童委員が改選

 地域福祉、地域のしあわせをとりまく環境は、少子・高齢化の進行などで、以前にも増して厳しい状況になっています。
介護や育児をはじめ、これからの福祉は、地域みんなで支え合い、助け合いながら創り出していくことが必要です。
 その大きな力となるのが、民生委員・児童委員のみなさんです。


昭和の初めにできた歴史ある制度


 私たちの住む地域に必ずいる民生委員・児童委員のみなさん。民生委員法ならびに児童福祉法で各地区に置くことが定められた、昭和の初めから続く歴史ある制度です。
 活動の目的は、地域に住むみなさんが、住み慣れた地域でその人らしい自立した生活ができるように支援し、誰もが安心して暮らすことのできる地域社会づくりをすすめることです。
 少子・高齢化、核家族化など社会環境が変化するなか、介護やいじめ、児童虐待などの問題は、家庭、学校、行政だけでは解決できない複雑なケースが増えています。そこで、常に住民の立場で行政とのパイプ役となり、各地域の実情に合わせた「地域福祉活動」を展開する民生委員・児童委員のはたらきが重要になっています。

623人のみなさんを委嘱しました

 民生委員・児童委員の任期は三年。今年は、全国一斉の委員改選の年にあたり、今月二日、厚生労働大臣と秋田市長からの委嘱状の伝達式が行われました。
 新任・再任を合わせた民生委員・児童委員の定数は六百二十三人。複雑、多様化する福祉ニーズ、少子化問題などに対応するため十四人を増員しています。
 委嘱状を手渡した佐竹市長は「思いやりの心で、市民の幸せな生活の実現に向けてがんばってください」と、地域福祉の時代を担うみなさんを激励しました。

主任児童委員が子育て、子育ちを応援

 民生委員は、民生委員法、児童福祉法により民生児童委員協議会を組織することとなっており、秋田市には、小学校区ごとにおおむね三十六の協議会があります。
 また、近年、出生率の低下や「児童虐待」「非行」「不登校」など、子どもに関する問題が深刻化、多様化する中で、従来からあった児童委員制度とは別に、児童福祉に関することを専門的に担当する主任児童委員制度が、平成六年一月に創設されました。
 主任児童委員は、各地区に二人ずつ配置され、地区の児童委員と協力しながら子育てサークルを開催したり、子育てを始めたばかりの母親や、悩みを抱える子どもたちの相談相手になるなどの活動をしています。

●民生委員・児童委員に関する問い合わせは
福祉総務課tel(866)2092 ファクス(866)2417

住民の視点から生活を支援します。
地区の委員に気軽にご相談ください。

民生委員・児童委員のはたらき
◆社会調査
住民の実態や、福祉サービスの必要性を把握します。
◆相談
住民が抱える問題について、親身に相談に応じます。
◆情報提供
社会福祉の制度やサービスの内容などの情報を住民に的確に提供します。
◆連絡調整
住民が必要とする福祉サービスを受けられるよう、市役所などの関係機関とのパイプ役をつとめます。
◆生活支援
住民の求める生活支援活動を行い、地域における支援体制づくりにつとめます。
◆提言
活動を通じて生じた問題点や改善策についてまとめ、必要に応じて関係機関などに意見を提起します。

地区民児協だより


「地域と行政のパイプ役として」(築山地区)
築山地区民生児童委員協議会

 築山地区の委員は二十五人。会長の佐々木洋吉さんに、これからの活動についてお話をうかがいました。
 「築山はお年寄りが多い地区。相談の内容もお年寄りの生活に関するものが増えています。また、このまちは横のつながりが強いまちでもあります。隣近所が助け合うことで互助の精神がはぐくまれてきました。わたしたちの活動は地域と行政とをつなぐパイプ役。困っているかたの手助けができるよう、互助の精神で頑張りたいと思います」

「笑顔がつどう、明るい地域に」(金足地区)
金足地区民生児童委員協議会

 金足地区では十五人のかたが委嘱を受けました。活動のかたちはさまざまですが、子育て支援活動として「母と子のつどい」を毎週火曜日に金足地域センターで開いています。「とにかく自由に遊ばせます。多いときは三十人くらい集まりますよ」と主任児童委員の佐藤鈴子さん。村井信洋会長も「つどいはお母さん同士の交流の場としても喜ばれています。これからも地域の人たちと密に連絡をとりながら、地域を明るくしていきたい」と話してくれました。


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