2005年3月16日号

さようなら大正寺中
雄和中へ伝統引き継ぐ


 3,176人の卒業生を送り出し、この春閉校する雄和の大正寺中学校。地域とともに歩んだ五十八年の伝統は、四月から、雄和中学校へと引き継がれます。

 大正寺中学校は、昭和22年5月、大正寺小学校に併設して開校しました。生徒数199人、6クラスでのスタートでした。
 緑に囲まれた静かな環境の中に、初代校舎が完成したのは昭和27年。ぬくもりが感じられる二階建ての木造校舎を、雑巾がけでピカピカにした思い出があるかたもたくさんいらっしゃることでしょう。
 生徒数は、昭和38年の337人をピークに、昭和40年代までは二百〜三百人で推移。しかし最近は減ってきて、今年度は3年生31人、2年生15人、1年生はわずか5人になってしまいました。

 みんな家族のように、地域の人たちの温かい“目”が行き届いていた大正寺中学校。地域とともに歩んだ学校の歴史は、この春、幕を閉じます。
 そして大正寺育ちのみんなは、四月から雄和中学校で新しいスタートをきります。通学はちょっと遠くなりますが、登下校の専用バスがあるので安心です。 

最後の卒業、3年生
五人五色の1年生
やんちゃな2年生

贈ることば


たくさんの思い出が甦ります

大正寺中第一期生
工藤光郎さん
 当時は、新しく始まった英語の授業、男女共学にとまどいました。地域合同の運動会、秋田市内を観光した修学旅行、雄物川での水泳…。楽しい思い出が甦るわが母校が閉校するのは寂しいですね。

お互いの良さ、分かり合って

大正寺中最後の卒業生
齊藤美咲さん
 卒業生三十一人は、小さいころからずっと一緒でまるで家族のようでした。後輩のみんなには、大正寺中と雄和中、お互いの良さを分かり合って、四月からもがんばってほしいです!

みんなが大きくはばたくように

大正寺中学校
佐々木時夫校長
 大正寺中の生徒の後ろ姿を、地域のみなさんが応援しています。こんなにも恵まれた環境は貴重な宝物。地域を大切に、校章の鳩のごとく、一人ひとりが大きくはばたいてくれることを期待します。

雄和中学校と大正寺中学校1、2年生の交流会
4月からもよろしく

 2月24日、雄和中学校で行われた総合的な学習の発表会に、大正寺中の一、二年生20人が参加し、雄和中の生徒たちが地域について研究した成果を一緒に聞きました。
 雄和中と大正寺中の生徒たちの交流会は、お互いの学校を会場に、昨年十二月からこれまで五回開催しています。
 この日は、「雄和の自然」「雄和の祭り」「雄和の老人施設」「雄和の自慢」などをテーマに数か月間かけて調査した内容を発表。今まで深く調べることがなかった地元の話題に、みんな真剣な表情で耳を傾けていました。
 四月からは同じ雄和中で勉強する両校の生徒たち。和気あいあいとした雰囲気の中で進められた発表会は、みんなの親睦を深めるのにも大いに役立ったようです。

岩見三内小学校6年生が卒業記念にミニかまくら作り
灯火は思い出の中に

 3月4日、河辺のユフォーレ入口の道路沿いに、岩見三内小学校の6年生17人がミニかまくらを作りました。
 ユフォーレに来る人たちに楽しんでもらおうと、卒業記念として行ったものです。
 雪をいっぱいにつめたバケツをひっくり返して作られたミニかまくらは全部で約50個。あたりが暗くなるころには、一斉にろうそくがともされ、幻想的な明かりの道が浮かび上がりました。
 静かな銀世界をオレンジ色に照らした一夜限りのミニかまくら。その光景は、子どもたちの思い出の一ページに深く刻まれたことでしょう。


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