2005年4月16日号

4月1日施行!「しあわせづくり秋田市民公聴条例」

計画づくりに市民の”思い”を反映


 新しいルール(条例)ができました。 
 市でいろいろな計画づくりや事業を進める際に、企画立案の過程で、市民のみなさんの「思い」をしっかりと聞き、受けとめながら、よりよい方向に導こう、というルールです。


透明性と市民参加を確保

 これまでの市の仕事の進め方では、計画や事業の企画立案過程における市民参加の位置づけが十分とは言えませんでした。そのため、せっかくいろいろな事業を行っても、「市民の立場に立った内容になっていないのではないか」「企画立案や意思形成の過程が不透明で、計画の意図すらよくわからない」などと指摘されることがありました。
 そこで市では、計画などの企画立案過程をオープンにし、市民がそこに参加することによって、まちづくりの?主役意識?を感じてもらえるようにしようという新しい姿勢を打ち出しました。
 そして、その仕組みをきちんと定めた「しあわせづくり秋田市民公聴条例」を制定し、この四月から施行することにしました。
 この条例をつくるにあたっては、昨年の春に検討委員会を設置し、五人の市民のかたに加わっていただきました。委員会は、条例が成立した昨年十二月まで六回開催し、市民参加の意義、市民と市(行政)との関わりかた、協働における市民と市の役割などをテーマに、密度の濃い議論を重ねてきました。

最終決定前に案を公表。市民と市の協働が目的

 この条例は、計画の公表や意見を求めることを通じて、市民と市がコミュニケーションを深めながら協働していく関係を築くとともに、市民が持つ知識や経験を市政に活かしたり、市民が日々の生活の中で感じる「思い」を市政に反映させていくことを目的としています。
 このため、この条例では、計画などについて市が最終的な意志決定を行う前に、その案を公表し、市民から意見を求めることとしています。
 さらに、市民から寄せられた意見は公表し、その際には、その意見に対する市の考えも併せて公表することにしています。

来年の冬「総合計画」などが対象に

 「しあわせづくり秋田市民公聴条例」に基づき、下記のような計画などは、その案を公表し、企画立案過程における市民の市政参加の機会を確かなものにします。
条例の対象となる計画など
●秋田市総合計画 ●各行政分野の基本的な事項を定める計画 ●市の重要な施設の建設等に関する計画 ●市の基本的な方針や制度を定める条例、規則など ●その他、市が市民から意見を求める必要があると認めるもの

一緒に何かを生み、創り出していくこと

 条例検討委員を務めた佐藤裕之さん
 委員会では、「公聴」「市民参加」など、ことばの概念をきちんと議論し、整理することから始めました。例えば、重要なキーワードである「協働」。単に協力し合う、足りないところを補い合う、ということではなく、お互いが一緒になって何かを生み出し、創り出していくこと、そういう前向きなとらえ方をしました。
 「市民と市の役割をお互いに認識し合い、そして、お互いが主役となって秋田市のよりよいまちづくりに取り組んでいこうという宣言」、この条例には、そんな意味合いも込められています。


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