2005年12月1日号

市長ほっとコラム

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十一月十五日

市長●佐竹敬久

 十一月十五日といえば、子どもの幸せを願う七五三の日です。
 私にとっては誕生日にあたります。縁起の良い日を誕生日に持ったおかげで、毎年、自分の誕生日を忘れずに済み、また、特に誕生祝いをしてもらうことがなくとも、何となく幸せな気分に浸れる日です。
 さて、今年の誕生日は東京出張と重なり、私自身にとっては格別なことはありませんでしたが、違った意味で記憶に残る日になりそうです。
 ちょうどこの日にアメリカのブッシュ大統領が来日しました。これは格別なことではありません。
 今年の十一月十五日が紀宮さまの結婚式の日にあたったということです。私の誕生日の出来事として、これは心に刻まれることになると思います。
 たまたま、祝賀ムードが感じられる東京に出張中ということもありましたが、子どもを持つ親としていささかの思いを持ったしだいです。
 紀宮さまは、東京都職員の黒田慶樹さんとの結婚により、一国民の黒田清子さんということになり、皇族を離れることになります。いかに現在の皇族が庶民的な暮らしぶりになったといっても、また、ご両親であられる天皇・皇后両陛下のしっかりとしたお教えを受け、素晴らしいお人柄とはいっても、環境の違いは大変なものではないかと思います。
 まずはお二人で力を合わせ、お幸せな家庭を築いていただきたいと願うとともに、周りの皆さんは何やかやと騒ぎ立てることなく、新婚夫婦を静かに温かく見守ってほしいです。
 さて、私が一番感動したのは、披露宴での天皇・皇后両陛下の慈愛に満ちた我が子への眼差しです。
 宴のテーブルにおつきになる新郎新婦の姿を、祝福と励ましを交えたお優しい笑顔で見つめられる両陛下の映像を見て、子どもを慈しむ人の親はいずこも同じと思うとともに、特に男子二人の後の末っ子の紀宮さまへの両陛下の思いは、また格別なものがあるのではとも推察したしだいです。
 今ひとつは、直接見たわけではないものの、映像から伝わってくる披露宴の雰囲気です。主賓である石原東京都知事の言葉にもあったとおり、「良い披露宴」ということです。
 簡素な中にも厳かで、新郎新婦を包み込むような優しさにあふれた静かな披露宴のように感じられました。
 お二人にはこの後、庶民になったといっても多くの人の目が注がれるものと思われ、言葉や行動に表せない大変なご苦労もあろうかとは思われますが、末永くお幸せな生活をおくられますよう願ってやみません。

秋田魁新報11月16日朝刊



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