2006年2月1日号

雪に立ち向かう


 雪のない地面をこれほど恋しいと思った冬はなかったかもしれません。市民生活に深刻な影響をおよぼしている豪雪。市では、一度にまとまって降る雪に悪戦苦闘しながらも、市民生活にこれ以上の混乱が生じないよう、道路の除排雪などに全力で取り組んでいます。
 厳しい冬はあと一か月余り。もうしばらくの間、市民一丸となって雪に立ち向かいましょう。どうかご協力をお願いします。

12月中旬からの雪の記録


各方面の力を結集

 市では、十二月上旬からの異常ともいえる豪雪のため、一月五日、災害対策本部を設置し、道路の除排雪などに全力をあげています。
 一月八日には、小学生の安全な通学路を確保するため全市一斉除雪を実施。約一万二千人の地域のみなさんが参加し、雪寄せに汗を流しました。 
 また、同じく八日、自衛隊に災害派遣を要請。翌九日から十一日まで、北部地域を中心に、積雪で家屋倒壊の危険性がある高齢者世帯百十一軒の除雪をしてもらいました。市職員による除雪チームも一日二十班体制で編成し、六百軒を超える家庭の屋根の雪下ろしなどをしました。
 さらに、秋田市建設業協会、秋田県ダンプ協会から除雪機械を提供してもらったほか、市が行っている公共工事の発注を一時中止し、秋田管工事共同組合や工事の委託業者からも一日約二百人の人員や多数のダンプを提供していただき、除排雪のスピードアップをはかっています。市の除排雪予算も当初の五億円を二十億円に増やして対応しています。

雪下ろし要請も殺到

 ご自宅周辺の生活道路の除排雪は、幹線道路の除排雪に時間がかかったことや、狭い道路を除雪するための小型機械が手薄なことなどから、作業が遅れ、市民のみなさんにたいへんご迷惑をおかけしました。
 幸い一月五日以降まとまった降雪がなく(一月二十日現在)、一月中旬から各地の生活道路にも除雪に入れるようになりました。また高齢者のみなさんなどから千四百件を超える除雪要請がありましたが、対象となる世帯の除雪はひととおり終わったところです。

くれぐれもご注意

 屋根の雪下ろしや除雪作業中の事故のニュースが絶えません。屋根の雪下ろしは必ず複数人で行い、命綱を付けるなど安全対策はくれぐれも万全にしてください。
 また屋根から滑り落ちる雪や氷のかたまりもたいへん危険です。軒下を通るときは、屋根の雪や氷の状態に十分注意してください。お子さんたちへの注意も忘れずにお願いします。

PTAや町内会が通学路を確保

 1月8日、PTAや先生、町内会、消防団のみなさんが、スコップを手に続々と各小学校へ。全市一斉の通学路除雪には約1万2千人の市民が参加しました。通学路にどっさり積もった雪をみんなで除雪したおかげで、冬休み明けの通学路には元気な子どもたちの声が響きました。(写真上は大住、下は仁井田)

“除雪部隊”が大活躍

 高齢者宅などの除排雪に従事してくれた自衛隊員は、3日間で延べ456人。この日ばかりは“雪下ろし部隊”“スノーダンプ部隊”として大活躍。

建設業協会も出動

 秋田市建設業協会のみなさんが、高齢者宅の屋根の雪下ろしや雪よせをしてくれました。除雪後、「ありがとう!」の一言に疲れも吹き飛んだ様子。

小路のごみは軽トラ

 雪のためごみ収集車が小路に入れず、急きょ軽トラックを準備し地域を巡回。ベテラン清掃員も「こんなの初めて…」。収集に遅れが出る場合もありますので、これからもご協力をお願いします。

身内や隣近所の助け合いがいちばんの安心です。


市職員の除雪チームが大量の雪と高齢者の不安を取り除きました
 「おばあさん、雪寄せに来たよ!」
 「あ〜助かるごど」

 市職員による緊急除雪チームは、一月十八日まで、約六百軒の高齢者世帯などの屋根の雪下ろしや雪よせをしました。
 現場では、「軒下の氷が落ちたときに窓ガラスが割れないか心配」「降り積もったときは、一時家から出られなくて困った」といった高齢者の不安な声があちこちから…。中には七十四歳の女性が「命綱を付けしかたなく一人で屋根の雪下ろしをした」というお宅もありました。
 積雪状況の調査に伺うと、近くに住むお子さんや近所の人たちから手伝ってもらったり、業者にお願いしたかたもたくさんいらっしゃいましたが、一人でどうしようもなく過ごしているかたがいるのも現実です。
 災害時のように、大勢の人たちが緊急に同時に困っているような状況では、身内や隣近所の人たちの助けが、最も速く確実で、安心できるものとなります。
 ひとり暮らし高齢者のお宅などには、民生児童委員の人たちも見回ってくれています。市民みんなに降りかかった大雪です。地震などほかの災害にも、いつ襲われるかわかりません。たいへんな時ではありますが、この豪雪が、家族や地域の絆を再考する機会にもなれば喜ばしいことです。

寒気が緩んだとき雪崩に注意!

 降雨後や気温が上昇したときは、雪崩が発生しやすくなります。斜面の勾配が30度〜60度で樹木がなく地肌が露出しているところ、雪庇(せっぴ)や吹きだまりができやすい斜面、過去に雪崩があった場所などは、雪崩の危険があります。
 市では、雪崩発生の確率が高いと予想される場合、各地域センターや河辺・雄和市民センターを通じて、各町内へ注意を呼びかけます。危険そうなときはすぐに災害対策本部へご一報ください。

<雪崩の前兆現象>
●斜面にクラックと呼ばれる積雪の亀裂が発生し、徐々に大きくなっているとき
●元からある積雪の上に、短期間で大量の雪が積もったとき

■大雪による秋田市の雪害状況


平成18年1月19日現在

雪捨て場はここ

 雪を捨てる際は、現場の保安員などの指示に従ってください。保安員が不在の場合は、順次雪捨て場の奥へ運んでください。なお、雪捨て場には粗大ごみや家庭ごみなどは絶対に捨てないようお願いします。
※排雪の状況により閉鎖したり、利用時間などを変更する場合があります。

悪質な雪下ろし業者にご注意!

「このままでは家がつぶれる」などと言って訪問し、見積もりも出さず法外な除雪料金を請求する悪質な訪問販売業者が出没しています。
 屋根の雪下ろしや排雪作業を業者に依頼する際は、実際に現場を見てもらったうえで、(1)雪下ろしをしてもらう箇所とおおよその面積 (2)排雪も行うのか (3)作業人数と時間 (4)料金━などをきちんと確認しましょう。
 不審な業者が訪問してきたら、すぐに秋田市消費者センターへご相談ください。tel(866)2016

道路の除排雪についての問い合わせは

豪雪対策本部tel(864)3643

雪害についての問い合わせは

災害対策本部tel(866)2021

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