2006年2月16日号

秋田市の財政状況が分かる
平成16年度決算報告


 みなさんが納めた税金、国からくるお金などが、市にどのくらい入ってきて、どのようなことに使われたのかをお知らせします。
 なお、この決算は、平成16年4月1日から平成17年1月10日までの旧秋田市分と、合併した1月11日から3月31日までの新秋田市分を合算したものです。

●一般会計

<財政の健全性を保ちました>
 一般会計は、福祉や都市基盤の整備、教育など市の一般的な事業に使われる経費のことです。
 歳入から歳出を差し引いた残り14億3,652万4千円から平成17年度に繰り越した事業のための財源である7,910万5千円を除いた、13億5,741万9千円の黒字になりました。



16年度一般会計のおもな使いみち

●民生費…身体・知的障害者や高齢者の施設、保育所などの整備、高齢者専用バス回数券の交付、福祉医療費の給付などを行いました。
●土木費…道路や公園の整備、市営住宅の建設などに使いました。
●衛生費…基本健康診査や各種検診、ポリオや高齢者インフルエンザなどの予防接種、自然環境調査、家庭ごみの収集などを行いました。
●総務費…電子入札システムの構築、コミュニティセンターの整備、町内会への助成などを行いました。
●教育費…日新小学校と山王中学校の増改築、幼稚園への補助、公民館や図書館などでの各種講座などを行いました。
●労働費・農林水産業費・商工費…中小企業への融資あっせん、求職中のかたへの技能講習、農道・林道整備、台風15号で被害を受けた農家への支援などを行いました。
●議会費…議会の運営、選挙、統計調査などを行いました。


●特別会計

 特別会計は、介護保険や国民健康保険など特定の事業を行う場合、その収入を支出に充てるため、一般会計と区別している会計のことです。

●公営企業

 高齢者や障害者だけのご家庭の除雪や屋根の雪下ろしは、民生児童委員などから連絡を受けて、災害対策本部で対応しています。
 一般家庭でも、屋根の雪下ろしをすることがあると思われますが、毎年必ず事故のニュースが聞かれます。命綱を付けるなど安全には十分に配慮して行ってください。
※下表の市立病院・交通局のほか、上下水道局も公営企業会計を採用しており、決算は昨年の広報あきた9月1日号でお知らせしています。

市立病院

 医療に対する市民のニーズに応えるため、高度医療機器の整備と診療体制の充実に努めました。


交通局

 民間事業者に一部路線を移管し、事業規模の縮小による効率化や職員の接遇向上に取り組みました。

用語解説

●収益的収支…その年度の企業の経営活動で発生した収益(収入)と、その収入を得るためにかかった費用(支出)のこと。収入はサービス提供の対価としての料金収入が主体で、支出はサービス提供に要する人件費、光熱水費、減価償却費などです。
●資本的収支…支出には、住民に対するサービスの提供を維持したり、将来の利用増に対応し経営規模を拡大したりする建設改良費や、企業債(借入金)の元金償還金など、収入には、資産の取得などに要する資金である企業債(借入金)や国からの補助金などを計上します。
●損益勘定留保資金…収益的収支の支出に計上される減価償却費など現金支出を伴わない費用は、企業内部に留保された形の資金となります。これを費用化して、資本的収支の資金不足に充当する補てん財源の一部にすることができます。

3つの数字が教えてくれる秋田市の財政事情

<0.63>
財政力指数
青森市 0.630 仙台市 0.815
盛岡市 0.732 福島市 0.738
山形市 0.738
 地方税などの財政収入額を、各種事業に必要な財政需要額で割った数値。数字が大きいほど財源に余裕があることになります。この指数が「1」以上だと、“裕福”な自治体とみなされ、国から地方交付税が交付されなくなります。
 東北6県の県庁所在地の中で秋田市は、残念ながら最下位です。市では、企業誘致により雇用増をはかるなど、税収の増につながる取り組みを続けていきます。

<16.8%>
公債費比率
青森市 21.1% 盛岡市 21.2%
仙台市 24.5% 福島市 0.738
福島市 18.7%
 歳入の一般財源(使いみちが自由なお金)における公債費の割合。10%以下が望ましいとされています。
 公債費比率は、全国的に上昇する傾向にあります。市では、市債発行の抑制、繰り上げ償還の実施などで改善に努めており、東北6県では、比較的良好な数字を保っています。

<86.0%>
経常収支比率
青森市 91.7% 盛岡市 90.7%
仙台市 93.3% 山形市 85.5%
福島市 87.9%
 市の財政構造の弾力性を測定する比率で、人件費や扶助費、公債費など経常的に支出する経費の割合を表しています。80%を超えると、投資的事業にあてる自由なお金がなくなり、財政が硬直化傾向にあると言われています。
 今後、財政構造の硬直化を招かないよう対策を講じながら、健全財政の維持に努めます。

旧河辺町と旧雄和町の決算

 旧河辺町・雄和町の平成16年度会計は、合併のため、平成17年1月10日をもって終了しており、一般会計と特別会計を合わせた歳入歳出決算額は下記のとおりです。

秋田市の財産と借金をお知らせします

 四〜五ページと上の公営企業の決算報告は、一年間の会計年度に区切って、お金の出入りを記録したものです。その方式では、長期にわたって私たちの秋田市に蓄積された資産や負債(借金)がどのくらいあるのかは、わかりません。
 そこで、秋田市が現在、道路や公園、教育施設、ごみ処理施設、市営住宅、保育所、消防施設などの財産をどのくらい持っていて、同時に将来支払わなければならない負債がどのくらいあるかを示した資料が、左の貸借対照表(バランスシート)です。
 ここには、市民のみなさんにサービスを提供するための秋田市の「資産」がどれくらいあり、またその資産についてこれまでに支払いの済んでいるお金「正味資産」と、これから支払わなければならないお金「負債」がどれくらいあるのかが示されています。
 なお、地方公共団体の活動目的は住民福祉の増進であることから、「利益」という概念を持っていません。したがって、この貸借対照表は「収益性」よりも「安全性」や世代間負担の「公平性」などを明らかにする視点に立って作成されています(総務省方式)。

貸借対照表ってなに?

 例えば、一般家庭で、現金と銀行から借りたお金で車を買ったとします。その結果、資産(車)が残り、同時に銀行から借りた負債(借金)と、現金で支払った分の正味資産が発生します。
 資産・負債・正味資産の三つの状態を表したのが貸借対照表です。左側(借方)と右側(貸方)は、必ず同じ金額になるので、バランスシートと呼ばれます。

秋田市の貸借対照表(バランスシート)

平成17年3月31日現在


秋田市の場合
秋田市の場合一般家庭の場合


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