2006年6月1日号

市長ほっとコラム

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お花見余話

今年も全国津々浦々で、各地各様にお花見が楽しまれました。
 さて、今年の本市のお花見では国内外からのツアー客が目立ちました。「ようこそジャパン」をキーワードとした国際観光シンポジウムが開催され、韓国と台湾から大勢の観光客と旅行業者のかたが秋田入りしたほか、一般ツアーでも、海外を含め入り込み客が多く、市内のホテルが満員になったという話も聞きました。
 桜の全国トップブランドの仙北市角館町と千秋公園との組み合わせというコースもあったようです。
 千秋公園の桜は城跡庭園の多様な緑とのコントラストが美しく、角館町の桜の光景とはまた異なる趣があり、本市として今後さらに広く宣伝活動に力を入れていかなければならないと思っております。 
 今ひとつは桜の話ではなく、秋田の食の代名詞「キリタンポ」にまつわる大変残念な出来事です。
 シーズン中、私のところへ県外から二組のお客さまがありました。プライベートのお客さまで三十代半ばのご夫婦と、公務でおいでになった西日本のある中核市の市長さんです。
ご両方ともせっかくの機会ですので、少し時期はずれですが、市内の老舗にお連れし本場のキリタンポを味わっていただくことにしました。
その老舗のキリタンポは、時期はずれでもおいしいので、自信を持ってお連れし、ころ合いをみてキリタンポを出してもらうことにしました。
 まずは、ご夫婦の場合…奥さまが箸をつけようとしません。そのうち旦那さまがおいしそうに食べる様を横目で見ながら、恐る恐る食して一言、「キリタンポというのはおいしいんですね!」。高校時代に秋田(幸い本市ではありませんでした)に修学旅行に来た際に出されたキリタンポがあまりにまずく、良いイメージを持っていなかったということでした。
 ある市長さんの場合…お勧めしてもいらないということです。そのうち座敷の隅で湯気をたてている鍋を見て、「キリタンポというのは鍋のことですか? 自分は、おにぎりを延ばして串に刺したものに味噌をつけたものだと思っていて、強いて食べたいとは思わなかった。こんなにおいしい鍋料理とは知らなかった」と言ってお代わりをしていました。

秋公園の桜まつりは今年も30万人以上の花見客でにぎわいました
 どちらも小さな話のようですが、観光という面から考えると、とても大事なことのように思えます。
 観光プロジェクトだ、施設整備だという前に、当たり前のものを当たり前にお客さまに提供することが、まずは第一歩のような気がします。

きりたんぽ鍋



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