2006年9月1日号

静かに流れる水の風景
雄物川


豊かな水をたたえ、悠然と流れる雄物川。静かな水面にカヌーを浮かべて、のんびり川下り。
各地に船着き場もできて、市町村合併で川の楽しみも広がったぞ!


 秋田と山形の県境にある大仙山に源を発する雄物川。その長さは133キロ。県内第一の河川です。藩政時代には、県南の穀倉地帯から米などを運ぶ重要な輸送路として利用されました。
 川筋には、荷の積み出しなどを行う“船場”と呼ばれた川港が点在し、新波(雄和)、石田坂(豊岩)、新屋もそれらのひとつでした。

● 雄物川にもっと親しんでほしいと、国土交通省が二十七か所(秋田市内には十か所)の「カヌー発着場」を整備しました。カヌーを川におろすためのスロープと大きな標識が設置され、「舟着場」とも呼ばれています。

● 七月三十日に開かれた「親子カヌー教室」では、十三組二十六人が川下りに挑戦。当日サポートしてくれた秋田パドラーズのスタッフから、パドルの持ち方・こぎ方、安全に楽しく川を下るための説明を受けた後、種沢舟着場から、ゴールの上大部舟着場をめざし、元気よくこぎ出しました。
 スタートしてしばらくは、両岸に杉林が広がります。カヌーからしか見ることのできない、水面近くからの景色。緑が青空に映え、静寂の中で聞こえてくるのは、鳥の鳴き声と“スーッ”というカヌーが水を切る音。どこか外国にいるような気分にさえなります。
 途中、川の中州に“上陸”して休憩。ここもカヌーでしか行けない場所です。出発から約二時間、一行は無事、雄和市民センター近くの上大部舟着場へ到着しました。
 「カヌーの操作は以外に早く慣れました。沈(ちん…カヌーが転覆すること)しなくてよかった。とにかく景色がすばらしかったです」。参加したみなさんは、口々にそう話してくれました。

● これからの季節は、紅葉も楽しめる雄物川。すがすがしい空気の中、みなさんも水鳥気分を味わってみませんか。


カヌーは私たちにおまかせ

NPO法人秋田パドラーズ
tel(863)1166
サンパティオ大町・あーく内
 公民館などが主催するカヌー教室に協力してくれているのが、NPO法人秋田パドラーズのみなさん。川と自然をこよなく愛し、雄物川流域のクリーンアップ、川を活用したイベントの提案、子ども向けの水難事故防止講習などの活動を行っています。カヌーのことはもちろん、釣り情報やバードウォッチングまで、雄物川の魅力をたくさん教えてくれます。


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