2007年2月16日号

秋田市の財産と借金をお知らせします


 2〜3ページの決算報告は、1年間の会計年度に区切って、お金の出入りを記録したものです。その方式では、長期にわたって私たちの秋田市に蓄積された資産や負債(借金)がどのくらいあるのかは、わかりません。
 そこで、秋田市が現在、道路や公園、教育施設、ごみ処理施設、市営住宅、保育所、消防施設などの財産をどのくらい持っていて、同時に将来支払わなければならない負債がどのくらいあるかを示した資料が、右の貸借対照表(バランスシート)です。
 ここには、市民のみなさんにサービスを提供するための秋田市の「資産」がどれくらいあり、またその資産についてこれまでに支払いの済んでいるお金「正味資産」と、これから支払わなければならないお金「負債」がどれくらいあるのかが示されています。
 なお、地方公共団体の活動目的は住民福祉の増進であることから、「利益」という概念を持っていません。したがって、この貸借対照表は「収益性」よりも「安全性」や世代間負担の「公平性」などを明らかにする視点に立って作成されています(総務省方式)。

貸借対照表ってなに?

 例えば、一般家庭で、現金と銀行から借りたお金で車を買ったとします。その結果、資産(車)と同時に、銀行から借りた分の負債(借金)、現金で支払った分の正味資産が発生します。
 資産・負債・正味資産の3つの状態を表したのが貸借対照表です。左側(借方)と右側(貸方)は、必ず同じ金額になるので、バランスシートと呼ばれます。

秋田市の貸借対照表(バランスシート)
平成18年3月31日現在



公営企業

 企業決算では、営業面から見た収支を「収益的収支」、設備など所有財産の面からみた収支を「資本的収支」と表しています。公営企業の経営は、市民ニーズを満たしながら、収益的収支に大きな赤字が出ないような経営が望ましいといえます。
 なお、65年間続いた市営バス事業は、すべての路線を秋田中央交通(株)へ移管し、平成18年3月で廃止となりました。
※上下水道局も公営企業会計を採用しており、決算は昨年の広報あきた12月1日号でお知らせしています。

市立病院

 医療に対する市民のニーズに応えるため、高度医療機器の整備と診療体制の充実に努めました。

交通局

 交通局の土地や建物などの資産は、すべて管財課や道路維持課などへ引き継ぎしました。
 また、累積欠損金は年度ごとの収支決算状況の合計であり、損失分は、翌年度に一般会計からの補助金で補てんしてきましたので、実質的な債務はありません。

用語解説

●収益的収支…その年度の企業の経営活動で発生した収益(収入)と、その収入を得るためにかかった費用(支出)のこと。収入はサービス提供の対価としての料金収入が主体で、支出はサービス提供に要する人件費、光熱水費、減価償却費などです。
●資本的収支…支出には、住民に対するサービスの提供を維持したり、将来の利用増に対応し経営規模を拡大したりする建設改良費や、企業債(借入金)の元金償還金など、収入には、資産の取得などに要する資金である企業債(借入金)や国からの補助金などを計上します。
●損益勘定留保資金…収益的収支の支出に計上される減価償却費など現金支出を伴わない費用は、企業内部に留保された形の資金となります。これを費用化して、資本的収支の資金不足に充当する補てん財源の一部にすることができます。


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