2007年5月18日号

もしや虐待? 迷わず相談を


虐待によって、子どもの命が奪われるという、悲しい事件が起こっています。


子どもの虐待相談件数


しつけも子どもの立場で考えて

 秋田市子ども未来センター(アルヴェ5階)と秋田県児童相談所に寄せられる子どもの虐待の相談が増えています(右グラフ)。子育てに悩む保護者や、虐待に気づいた近所のかたなどから寄せられるものです。
 子どもの虐待には、保護の怠慢・拒否(ネグレクト)、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待があります。親がしつけと思っていても、現実に子どもの心や体が傷つく行為であれば、それは「虐待」です。親の立場ではなく、いつの場合でも、子どもの立場で判断することがポイントです。

話すことが第一歩

 誰もが悩みながら子育てをしています。核家族化が進み、周りに子どもの面倒を見てくれるおじいちゃん、おばあちゃんがいない、頼れる知り合いがいないなど、1人で悩んでいるかたも多いようです。子どもがかわいく思えない、どう接したらよいか分からない、子育ての知識がないなど、虐待はそんなことからも始まっているようです。
 悩みがあるときは、子ども未来センターにご相談ください。「話す」ことは、今のつらさを変えるはじめの一歩になります。

虐待から子どもを救いましょう

 「しつけの行き過ぎでは…」「ひょっとして虐待?」など、あなたの周囲に気がかりな親子はいませんか。平成18年度に子ども未来センターに寄せられた73件の相談のうち、2割程度が近所や民生委員など、地域のかたからの相談でした。
 虐待かどうかは、連絡を受けた機関が調査し、判断します。電話したかたの名前や住所などの秘密は守られますので、気になったことはすぐにお電話ください。あなたの連絡が、子どもの不幸を救うきっかけになるかもしれないのです。

虐待ってどんなもの?

●保護の怠慢・拒否(ネグレクト)
 食事を与えない、ひどく不潔なままにする、自動車や家に置き去りにする、病気やけがをしても病院に連れて行かない、家に閉じこめるなど。
→発達・成長が遅れたり、極端な場合、栄養失調や脱水症状で死に至ることもあります。
●身体的虐待
 なぐる、ける、首をしめる、熱湯をかける、おぼれさせる、たばこの火を押しつける、体を激しく揺さぶるなど。
→体に傷や後遺症が残ったり、命そのものが奪われることがあります。
●性的虐待
 性交や性的な行為を強要する、ポルノの被写体にするなど。
→場合によっては望まない妊娠や、異性に極端な嫌悪感を抱くようになるなど、心と体に大きな傷を残します。
●心理的虐待
 「産むんじゃなかった」「死んでしまえ」などのひどい言葉で傷つける、無視する、ほかの兄弟と差別するなど。
→心に傷を負い、おびえや不安、うつ状態、無感動・無反応、強い攻撃性などを示すようになります。

私たちと一緒に解決の道を探しましょう
子ども未来センター家庭相談員

 虐待はどこにでも起こる可能性があります。あなたの身近にもです。虐待を起こす家族が抱える問題は複雑で、夫婦関係の不和、経済苦、周囲からの孤立など、さまざまなことがあります。そして、そのような不安定な気持ちやいら立ちを、子どもにぶつけてしまうことがあるのです。
 虐待は、される子も、する親も大きな傷を負います。暴力や育児放棄は、問題の解決になりません。1人で抱え込まず、誰かに話してください。
 私たち相談員は、育児不安やストレスの軽減、家族が抱えている問題の解決を一緒に考え、子育てが喜びとなるようにサポートしていきます。イライラやモヤモヤした気持ちになったら、一緒に解決の道を探しましょう。

相談はこちら

 秋田市子ども未来センター、秋田県中央児童相談所が、子どもの虐待の相談に応じています。
 今回の広報に、虐待防止カードをはさんでいます。保存して、気になることがあるときは、お気軽にご相談を。子育て支援サービスも紹介しています。
●秋田市子ども未来センターtel(887)5339
午前9時〜午後6時(日曜を除く)
●秋田県中央児童相談所tel(862)7311


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