緑と健康のいい関係

　秋田市のキャッチフレーズは「しあわせ実感　緑の健康文化都市」。その名のとおりさわやかな緑に囲まれた環境を、みなさんはどのように楽しんでいますか。
　今回は、このほどすべての造成工事を終えた「一つ森公園」をご紹介しましょう。

　「一つ森公園」は、秋田市東部、横山金足線沿いにあります。昭和53年から造成工事を始め、この４月、28年間にわたった整備がすべて終わりました。
　多目的広場、自由広場、日本庭園、サクラ広場、ロックガーデンといった広場のほか、コミュニティ体育館やテニスコート、ジョギングコース、健康遊具などをそろえた広々とした公園です。

　コミュニティ体育館の東側に隣接した広大な芝生広場と、その外周のジョギングコース。緑豊かな樹木に囲まれた中、ジョギング、ウオーキング、ボール遊びなど、さまざまなレクリエーションが楽しめます。

　今年４月、コミュニティ体育館の南側にも芝生広場とジョギングコースができました。
　東側の広場と違うところは、健康遊具が点在していること。腹筋用ベンチ、うんてい、踏み台昇降用ステップ台、平行棒など10種類あります。各遊具の隣には、利用する人の体力に合わせた運動方法や目標回数、効果的な有酸素運動ができる脈拍数が書かれた看板が立っているので、使い方に迷うことはありません。さあ、体力アップや健康チェックにチャレンジ！

　同じく４月に完成したばかりの南側園路は、背の高い木々に囲まれた、まさに森の中を走るコースです。全長は約２．２キロ。体育館隣接のコースと違って上り下りがあり、かなりいい汗がかけそう。
　自然あふれたこのコース脇の茂みには山菜もちらほら。散歩しながらそれを採っていく、「一石二鳥」のかたも…。

　同じサイクルショップに通う高橋さんと山本さん。ともに「自転車が楽しくてしょうがない」という、60代のお２人です。
　高橋さんは、自転車歴15年というベテラン。最初のころは、ロードレースに出場したこともあるそうですが、今は愛用のカメラをバッグに入れ、花や景色を追いかけています。春はさわやかな風を求め新緑の小泉潟公園へ、夏は涼しげな風を求め夕日の向浜へ…。高橋さんは、「風を感じながら走るのが最高ですね！」と話します。
　山本さんが自転車を始めたきっかけは１冊の本。そこに書かれていた「サイクリングで心筋梗塞が激減」という文字に、「何か健康づくりを、と考えていたときだったので、すぐに飛びつきました」。
　毎日欠かさずハンドルを握るという山本さんの走行目標は、なんと月に1,500キロ！「走るたびに新しい発見があって楽しいですよ。なにより風が心地いい」。
２人は、今日も軽快に、愛車のペダルを踏み続けます。

　「山菜を食べると、冬の間、体の中にたまった毒素を出してくれる気がします。独特の?えぐみ?が体にいいんでしょうね。病気ひとつしたことがありません」と話すのは、この季節、週に２、３回は山に入るという山菜好きの佐藤さん。料理をするときも、調味料は最小限に使い、?季節の香り?が消えてしまわないように気を使っているそうです。
　「タッパーに詰めて仙台にいる息子に送ってあげるんです。とても喜んでくれて、『こんなおいしいもの毎日食べてぜいたくだ』って言われるんですよ」と笑う佐藤さん。息子さんのこんな一言も、山に行く原動力になっているようです。
　朝早い山。緑の中の冷んやりとした空気。佐藤さんは「山で深呼吸をすると、どんなに疲れていても心がすっきりする」と話します。　
　おいしい山菜においしい空気。佐藤さんがはつらつとした毎日を送ることができるのは、
「緑の恵みのおかげです！」。