2007年6月1日号

市長ほっとコラム

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自然の恵み・山菜考

 私は大の山菜好き。あいこ、しどけ、ほんな、わらび、山わさび、ミズ、ゼンマイ、たけのこ、きのこ等々、春から秋まで自然の恵みを堪能できることは幸せの一語に尽きます。
 山菜類は一般の野菜に比べ、スジ取り、あく抜きなど、下ごしらえに手間がかかり、我が家では料理当番である私が調理人となります。
 しかし、手間が苦にならないほど山菜というものはなんと美味しいのだろうと実感できる食べ方があります。新鮮なうちに処理した山菜と、栽培ものの市販野菜を一緒の食卓に並べ、両方を食べ比べれば、もちろん山菜と野菜のジャンルは異なるものの、味の深さ、香り、歯ごたえ、みずみずしさがあまりに違い、一般の市販野菜には全く箸が向きません。

大森山動物園で
 丹誠込めて野菜を作っている農家のかたには申し訳ありませんが、とかく最近の野菜類は、私が子ども時分に口にしたものに比べ柔らか過ぎで、味も香りも淡泊になり過ぎたような感じがします。これも、日本人の好みが変わってきたことや、規格・コストなど否応なしに要請される生産形態の変化のせいなのでしょうか。
 ところで、最近コシアブラという名前を耳にすることが多くなりました。あの角館出身のスター、藤あや子さんが、テレビ番組で山菜の王様というような紹介をしていました。
 ところが、周囲のかたに聞くと、コシアブラを知っている人が意外に少ないのです。そこでいろいろと調べてみますと、日本全国に広く分布している樹木で、木工用材として使われるほか、樹液を漉したものが塗料用の油に使われたことから「漉し油」と呼ばれるそうです。食用としての新芽が広く注目され始めたのは近年になってからのようです。
 気をつけて周囲を探すと、私のよく行くゴルフ場にも生えていました。なかなか美味しいことは確かです。
さて、コシアブラのことをインターネットで調べていると、山形や岩手などの山菜のインターネット販売サイトが目につき、なかには農家のおばさんたちの素人グループによるものもあります。残念ながら秋田のサイトは少ししか目につきません。
 驚くほど高い値段がついており、商売になるのでしょう。隣県の人たちの何でも商売に結びつける根性を少しは見習わなければと思います。
 ただし、根こそぎ取り尽くし山を荒らすような、マナーに欠けることはいただけません。山菜採りをみんなの楽しみにしておくことも大切です。
 まずは、安全第一、無理をせずに収穫を楽しんでください。

ずらっと並んだ山の恵み。あいこ、しどけ、ほんな、ミズ…、今日はどれにしようかな。
(秋田市民市場)



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