※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2009年11月6日号

11月は児童虐待防止推進月間

子どもを虐待から守る


 最近よく耳にするようになった「児童虐待」。児童虐待は特別なことではなく、あなたの身近にも起こりうることです。子どもを悲しい虐待から守るため、児童虐待について考えてみませんか。

 平成20年度に寄せられた児童虐待の相談件数は、子ども未来センターが113件、県児童相談所が240件で、相談件数は年々増えてきています(グラフ(1)参照)。そのうち、最も多いのが身体的虐待に関する相談です。また、子ども未来センターの相談では、実の母親による虐待が6割を占めています(グラフ(2)参照)。
 子育てに悩みや心配事はつきものです。それらをうまく助けてあげれば、母親は不安を解消し、周囲からの孤立を防ぐことができます。地域で見守る環境が児童虐待防止のカギです。そして児童虐待は、虐待期間が長くなるほどその傷も深くなってしまいます。早期発見・早期対応が大切です。

グラフ(1)児童虐待の相談件数

グラフ(2)子ども未来センターに寄せられた相談の内訳(平成20年度)
虐待を受けた子どもの年齢
虐待者の内訳

子どもを虐待から守るための5か条

(1)おかしいと感じたら、迷わず連絡(通告)してください(通告は義務であり、権利です)。
(2)「しつけのつもり…」は言い訳です。子どもの立場で判断しましょう。
(3)ひとりで抱え込まないで、あなたのできることから実行しましょう。
(4)親の立場より子どもの立場、子どもの命を最優先しましょう。
(5)虐待は特別なことではありません。あなたのまわりでも起こりえます。

虐待を受けていると思われるときは連絡を

 児童虐待は、虐待を受けている子どもからは言い出しにくいことがあります。子どものちょっとした反応や変化に気づきやすい身近な人の存在が大切になります。虐待を受けていると思われる子どもを見つけたときは、子ども未来センターか県中央児童相談所にご連絡ください。連絡したかたの住所や氏名などの秘密は守られます。

子ども未来センター tel(887)5339
秋田県中央児童相談所 tel(862)7311


子育てを頑張っているお母さんへ
1人で抱え込まずに相談を

●こども未来センター相談員
 最近は核家族化が進み、身近に頼れる人がいないために、母親がすべてを抱え込んでしまいがちです。子育てに悩むお母さんは、「私は悪い親?」と自分を責めてしまいます。イライラや不安を1人でためこまず、どんな小さな事でも私たちに話してください。
 虐待は、経済的要因、夫婦の不仲、育児不安などさまざまな要因があり、その不安を子どもにぶつけてしまうことで起こります。私たち相談員と一緒に問題解決の方法を考えてみませんか。

児童虐待ってどんなもの?

●保護の怠慢・拒否(ネグレクト)
 食事を与えない、ひどく不潔なままにする、自動車や家に置き去りにする、病気やけがをしても病院に連れて行かない、家に閉じこめるなど。
 →発達・成長が遅れ、極端な場合、栄養失調や脱水症状で死に至ることもあります。

●身体的虐待
 なぐる、ける、首をしめる、熱湯をかける、おぼれさせる、たばこの火を押しつける、体を激しく揺さぶるなど。
 →体に傷や後遺症が残り、場合によっては死に至ることもあります。

●性的虐待
 性交や性的な行為を強要する、ポルノの被写体にするなど。
 →場合によっては望まない妊娠や、異性に極端な嫌悪感を抱くようになるなど、心と体に大きな傷を残します。

●心理的虐待
 「産むんじゃなかった」「死んでしまえ」などのひどい言葉で傷つける、無視する、ほかの兄弟と差別するなど。
 →心に傷を負い、おびえや不安、うつ状態、無感動・無反応、強い攻撃性などを示すようになります。

児童虐待防止推進フォーラム in あきた

とき/11月20日(金)午後1時30分〜4時30分
ところ/アルヴェ2階多目的ホール

 児童虐待を防ぐ地域づくりをめざすための基調講演とパネルディスカッション。参加無料。定員300人。託児あります(申し込み必要)。
●基調講演13:35〜
「子どもを虐待から守ろう
〜子どもの未来のために〜」
講師:才村純さん
…関西学院大学人間福祉学部教授、日本子ども家庭総合研究所ソーシャルワーク研究担当部長、社会福祉学博士

●パネルディスカッション14:55〜
「子どもを守るために私たちにできること」
 コーディネーターは市立病院小児科長の小泉ひろみさん。パネリストは、笠松病院長・稲村茂さん、秋田県中央児童相談所長・佐藤英代さん、秋田市民生児童委員協議会副会長・大友進さん、城南園(認可保育所)園長・田岡清さんなど。

申し込み
 電話かファクス、Eメールで、氏名、電話番号を、11月9日(月)まで子ども未来センターへ。
tel(887)5340 ファクス(887)5335
Eメール ro-wfcr@city.akita.akita.jp

相談はこちら
子ども未来センター(アルヴェ5階)

 子ども未来センターでは、専門の相談員が電話や面接で相談に応じています(面接は予約が必要)。相談は無料。プライバシーは守られます。
◆受付/月曜〜土曜日、午前9時〜午後6時
●子育てと女性の悩み相談tel(887)5339
 育児不安や女性の悩みを相談者と一緒に考え、解決の道を探します。 
●家庭教育相談tel(887)5337
 子どもの発達・障害・不登校などに関する悩みを聞き、情報提供など解決のサポートを行います。


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