※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2010年12月17日号

地域のしあわせづくりに力を尽くす

民生委員・児童委員が改選


 少子・高齢化などで、私たちの暮らしを取り巻く環境は以前より厳しい状況になっています。介護や育児をはじめ、今の福祉は行政だけでは難しく、地域のみなさんの力が必要です。
 その大きな力となっているのが、民生委員のみなさんです。地域に住んでいるだれもが安心して暮らせるよう、さまざまな活動をしています。

710人のみなさんが民生委員・児童委員に

 私たちが住む地域に必ずいる民生委員のみなさん。民生委員法で各地区に置くことが定められた、大正時代から続く歴史ある制度です。民生委員は児童委員を兼ねることが児童福祉法で定められていて、「民生委員・児童委員」、または「民生児童委員」と呼ばれています。
 民生委員・児童委員は、おおむね小学校区ごとに、地域の代表者でつくる地区民生委員推薦準備会によって候補者が選ばれます。その後、秋田市民生委員推薦会で審査し、市長が社会福祉審議会の意見を聴いたうえで厚生労働大臣に推薦して、大臣が委嘱します。
 民生委員・児童委員の任期は3年。今年は全国一斉の委員改選の年にあたり、12月1日、厚生労働大臣と秋田市長からの委嘱辞令の伝達式が行われました。
 このたび委嘱された秋田市の民生委員・児童委員は、新任・再任合わせて710人。委員1人あたり約220世帯を受け持ちます。委嘱状を手渡した穂積市長は「地域と行政を結ぶパイプ役として、地域福祉推進の中心的な役割を期待します」と、地域福祉の要になるみなさんを激励しました。

介護、子育てなど頼りになる相談相手

 民生委員・児童委員の活動の目的は、だれもが住み慣れた地域で自立した生活ができるよう支援し、安心して暮らせる地域社会づくりをすすめることです。
 少子・高齢化、核家族化などといった社会環境の変化により、介護や児童虐待、災害弱者などの問題は、家庭、学校、行政などそれぞれ単独では解決できません。そこで、常に住民の立場で相談に応じて行政などとのパイプ役を務め、地域で助け合いのコミュニティづくりに励んでいる民生委員・児童委員さんたちの存在が重要なのです。
 また、いじめ・不登校など多様化する子どもたちの問題や、少子化といった社会の変化に対応するため、民生委員・児童委員の中から、児童福祉を専門に担当する76人の主任児童委員が指名されました。主任児童委員は、地区の児童委員と協力して育児サークルを開催したり、子育てに慣れていない母親や、悩んでいる子どもたちの相談相手になったりしています。

協議会をつくって組織的な活動も

 民生委員は法律で民生委員協議会を組織することになっており、市には、おおむね小学校区ごとに38の協議会があります。協議会では登下校時の声かけ運動などの組織的な活動や研修会を行い、社会のさまざまな問題と向き合っています。
●民生委員・児童委員に関する問い合わせは…
 福祉総務課地域福祉推進室 tel(866)2090 ファクス(866)2417

あなたのまちの
新しい民生委員・児童委員さん


 平成22年12月1日に委嘱辞令が交付され、平成25年11月30日まで委嘱された民生委員・児童委員のみなさんです。自分の地域を担当する委員を知りたいときなど、詳しくは福祉総務課地域福祉推進室へお問い合わせください。tel(866)2090
…主任児童委員
任期/平成22年12月1日〜25年11月30日


地区民児協だより


人とのつながりを大切に

河辺地区民生児童委員協議会
 会長 佐藤勇一さん
 私たち民生児童委員の活動は、信頼関係を築くこと、地域住民とのつながりが土台になっています。そのため、日常生活の中での話し合いやふだんの付き合いを大事にすることを心がけています。最近は委員の活動範囲が広がり、多様化してきています。地域の実情をしっかりと把握することがこれから重要になってくると思います。また、民生児童委員同士が一致協力することも大切ですね。
 河辺地域は農村地帯。隣近所のつながりはありますが、さらに人との絆を深めて福祉の輪を広げることができたらいいですね。

安全安心に暮らせるように

中通地区民生児童委員協議会
 会長 嵯峨齊さん
 子育て支援として毎週火曜日に中通児童館で「チャイルド中通」を開催しています。子どもたちだけでなく、お母さん同士の交流の場になればと思い、続けています。
 また、高齢者のひとり暮らしも多いので、見守りや訪問、電話連絡などを行っています。長年やっていると、声の雰囲気で相手の体調などが分かってくるようになります。
 民生児童委員の仕事は環境の変化などによって以前より増えてきています。みなさんが住み慣れた地域で安全安心に暮らせるよう、市民と行政の橋渡し役としてお手伝いできればと思っています。


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