※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2012年2月3日号

市長コラム

秋田市ホームページで市長の動向や記者会見の
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「市長ほっとコーナー」
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雪ふりつむ

市長穂積 志

 日本バーテンダー協会秋田支部から、市の福祉事業に役立ててほしいと、「第24回NBA秋田チャリティカクテルパーティ」の収益金の一部を寄附していただきました(1月16日)。

 太郎を眠らせ、太郎の屋根に
 雪ふりつむ。
 次郎を眠らせ、次郎の屋根に 
 雪ふりつむ。

 小学校だったか中学校だったか今となれば定かではないのですが、教科書に載っていた三好達治の「雪」という詩です。いろいろな解釈ができそうですが、私は、太郎の家の屋根にも次郎の家の屋根にも真っ白でさらさらした粉雪が降り積もり、その屋根の下では、太郎も次郎も同じように幸せそうな寝息をたてている、そんな情景が目に浮かびます。そして雪が外の世界の音すべてを吸い込んでいるかのような静寂が2人の寝息と幸せを一層印象深くさせている、と自分なりに想像していました。

 私は昭和32年生まれですが、幼いころを思い起こしますと当時の子どもたちの方が今よりは雪に親しみ、雪を楽しんでいたように感じます。近くの日吉神社脇の斜面を利用したスキーやそり遊び…。雪合戦や新雪を踏み固めての迷路遊びなどは町内至る所で見られました。今は空き地の状況や道路・交通事情の違い、ゲームの普及など子どもの遊び自体も変わり、そのまま当時に戻るということは難しいにしても、雪は家族や地域の絆づくりにも一役も二役も買っていたように思います。
 このように穏やかに降る雪であれば一面の銀世界がまちに輝きや潤いをもたらすのですが、今冬のような大雪ではそうとばかりは言ってられません。
 今冬の初雪は平年よりも2日遅く、平成22年と同じ11月15日でしたが、気象庁の観測データによれば、12月の降雪量は12月として観測史上5位の99センチを記録し、過去10年では“平成18年豪雪”に次ぐ降雪量だったようです。また、これまで(1月20日まで)の最深積雪は1月13日に48センチを観測し、平年(13センチ)の3倍以上となっています。さらに特徴的なのは、12月の平均気温が平年の2・9度より1度以上も低い1・8度で、低温が続いたことにより、降った雪が解けずにそのまま残ってしまったということらしいのです。

 本市としても、安全・安心で少しでも快適な市民生活に向け、今後とも除排雪対策に全力を尽くしてまいります。市民のみなさんには除雪の際に玄関先や車庫前に寄せられた雪の始末などご苦労をおかけしますが、町内会・地域の排雪作業時のダンプトラック無料貸し出し(7ページをご覧ください)を利用していただくなど、市民協働による除排雪への一層のご理解とご協力をお願いします。
 「光の春」といわれる2月を乗り切ればもう弥生3月。春はすぐそこまで来ています。

“平成18年豪雪”。厳しい冬を
みんなで協力して乗り切りました
(大住小学校の通学路を地域みんなで除雪)。


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