※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2012年5月18日号

健康万歩計


増え続けるすい臓がん

このコーナーでは、みんなが健康で元気に過ごすために必要な、ドクターからのちょっとしたアドバイスを紹介します。
●今回のドクター
 佐藤 勤先生(市立秋田総合病院外科診療部長)

専門病院で検査を受けましょう

すい臓というと胃腸に比べるとなじみのない臓器かもしれません。しかしすい臓がんにかかる人は近年増え続け、がんによる死亡の上位を占めるようになりました。
 すい臓がんは早期発見が難しいがんの代表です。発見されにくい理由は、すい臓がお腹の深いところにあること、また、症状が出にくく通常の健康診断で発見されにくいためです。しかし超音波検査やCT検査で見つかる場合がほとんどなので、まずは病院で検査を受けることが第一歩です。糖尿病の人、喫煙者、肥満傾向の人、すい炎にかかったことのある人などはすい臓がんになる危険性が高いため、検査を受けましょう。

がん相談支援センターにご相談を

 すい臓がんに対して最も有効な治療法は手術です。すい臓は魚のような形をしているため、頭部・体部・尾部に分けられますが、手術では頭部側か体尾部側のどちらかが摘出されます。大がかりな手術になるため、かつて高齢者のすい臓手術は危険すぎると回避される傾向にありました。しかし、医学の進歩により手術の安全性は高まり、今では胃や腸のがんと同様に高齢でも手術が可能になっています。
 そうは言っても、お腹の深部にあり、大血管に周囲を囲まれているすい臓の手術は、消化器の手術の中でも難易度の高いものです。すい臓がんの場合には、すい臓の手術を数多く手がけている経験豊富な医師がいる病院で治療を受けましょう。まずは、かかりつけの医師や市立秋田総合病院などに設置されているがん相談支援センターtel(823)4341に相談することをおすすめします。


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