※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2012年6月15日号

生産、加工、販売を一体化!

いざ、6次産業化へチャレンジ!!


“県都「あきた」成長プラン”が掲げる成長戦略の一つ「地域産業の競争力強化」。その実現のため、市では、秋田の産業の未来を切り開く可能性を秘めた“6次産業化”の取り組みを始めました。

地域の所得向上と雇用創出が目的

 「6次産業化」とは、農畜産物や水産物などの生産(1次産業)と加工(2次産業)、販売(3次産業)を一体化し、農林水産業を中心に、地域で新たな付加価値を生みだそうとする試みです。 
 海と山に囲まれ、豊かな自然に恵まれた秋田市。6次産業化は、そこから産まれる農作物、水産物などの資源とさまざまな産業を結びつけ、新たなビジネスの展開や販路拡大などをはかり、地域の所得向上と雇用創出につなげていくことを目的としています。
  農林水産統計年報(平成21年〜22年データ)によると、秋田市は全県25市町村のうち、農家数が5位、水稲作付面積が5位、大豆作付面積が7位など、上位に名を連ねる県内屈指の農業地帯ということがわかります。
 さらに、この農業地帯に近接して32万人の市民が暮らし、1万6千を越す事業所が立地しているという他には見られない特徴も持ち合わせています。この恵まれた条件を上手に活かし、資源と人・技術をうまく融合させることができれば、本市経済のさらなる発展が期待されます。

一歩踏み出すやる気をサポートします

 生産者自身や地域産業を巻き込んだ商品開発・販路開拓のほか、農家民宿・レストランの経営、再生可能エネルギーの活用などにより、「お米、野菜を作るだけ」「家畜を育てるだけ」といった1次産業のイメージから、一歩先へ踏み出すチャレンジをサポートするのがこの取り組みのポイントです。
 市では、6次産業化を促進するため、今年度から次の4項目に着目した事業などに取り組んでいます。
・6次産業化を担う人材育成のための研修やPR活動
・資源として活用できそうな1次産品の発掘と商品開発への支援
・6次産業についての相談や、意欲的な農業・事業者との連携による事業の洗い出し
・小規模農産加工施設の整備や、技術・研究などへの支援
 具体的な事業内容など、詳しくは農林総務課へお問い合わせください。

 農林漁業のみならず、地域経済のさらなる活性化につながる6次産業化。市では今後、地域の特性を活かした独自の取り組みを展開していきます。

始動!
高校生による新商品開発計画

 6次産業化の取り組みの一つである「17歳の6次産業化プロジェクト」が始まりました。これは、秋田工業、秋田商業、金足農業の生徒が協力して、市内産の農産物を活用し、“おいしく楽しく食べられる”をコンセプトに商品開発を行うもので、高校生ならではの若い感性とアイデアを駆使して現在進行中です。商品の完成は来年2月ころの予定。どうぞお楽しみに。

実践してます!6次産業


新鮮、素材の良さに自信あり

(有)瀧田養鶏場
代表取締役 瀧田 稔さん(河辺)
 養鶏業を営んで40年以上になる瀧田さん。転機は10年前でした。今後、業界での生き残りをかけ、「死ぬまで鶏を飼いたい」という思いを胸に選択したのは、育てた卵を自らの手で販売するということ。東北には前例がなかったことから、そのノウハウを求め、関東や遠く九州まで足を運び、学び、そして満を持して、平成16年にオープンしたのが卵と手作りお菓子を販売する“たまごの樹(河辺北野田高屋)”でした。
 卵を新鮮なうちにお店に出すことができ、また、素材のうまみを生かしたお菓子づくりができるなど、生産者としての喜びを実感する瀧田さん。「お客さんと直接会話して、卵の話、農業の話を共有できるのが何よりうれしい」とニッコリ。飼育にこだわった自慢の卵を手に「これからも地域と一緒に発展していければ」と話してくれました。

すべてにこだわり。自慢の料理

農家レストランゆう菜家
オーナー 浅野 育子さん(雄和)
 まだ農家レストランという言葉が一般的でなかった平成12年にオープンした“ゆう菜家(雄和向野)”。モロヘイヤ麺をメインに、無農薬の自家栽培野菜や地域の野菜を使ったメニューが評判です。
 オーナーの浅野さんは、お店を始めたきっかけをこう振り返ります。「当時は、お米とタバコの栽培だけ。いつ台風や天気のせいでだめになるか分からない」という不安があったそうで、生産者として純粋に「農作業の苦労を無駄にしたくない」という思いから、収穫した農作物を自ら調理するお店に挑戦することに。苦労もありましたが、今では息子さんが麺の製造を担当するなど後継者にも恵まれました。
 どれもおいしそうなメニューからこだわりの一品を聞くと、「すべて」と即答。作るからには一つも気は抜けません」と力強く答えてくれました。

子どもの絵画を募集

 「あきたファーマーズアワード表彰事業・こども絵画部門」の作品を募集します。対象は小学生で、テーマは「農業」のことであれば自由。優秀な作品10点に表彰状と記念品を贈呈。応募者全員に参加賞もあり。
●応募方法
 四つ切りサイズ(380ミリ×54ミリ)で画材は自由。紙に題名、氏名、学校名・学年を書いて絵画の裏面に貼り、9月28日(金)まで通学している小学校、または、
〒010-8560 秋田市山王一丁目1-1秋田市農業委員会事務局(分館3階)へ。 tel(866)2270

環境保全型農業に補助

 環境に配慮した営農活動に取り組む農業者に対し、補助金を交付します。申請は7月2日(月)まで。補助額は10アールあたり8千円。詳しくは農業農村振興課へ。tel(866)2116
●対象
次の(1)(2)の両方を満たすかた
〜(1)販売目的に主作物を生産し、エコファーマー認定を受けている
(2)農業環境規範に基づく点検を実施している
●対象となる取り組み
 化学肥料・化学合成農薬を原則5割以上低減し、カバークロップ、リビングマルチ、草生栽培、冬期湛水管理を行う取り組み、または、有機農業


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