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2012年12月7日号

市長コラム

秋田市ホームページで市長の動向や記者会見の
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「市長ほっとコーナー」

年の瀬の風景

市長穂積 志

秋田市の福祉事業に役立ててほしいと、秋田市飲食店組合環同連合会からイベントの収益金の一部5万円を寄附していただきました(11月5日)
 いつの間にか街にはクリスマスソングが流れ、色鮮やかなイルミネーションとともに季節は一層にぎわいを増してきているように感じます。一方、初霜に初氷、初雪、そして本格的な冬将軍の到来と、自然は確実に冬への歩みを早め、私たちにもその覚悟を求めているようでもあります。
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 それでは、今年のカレンダーをめくりながら、この1年特に印象に残った出来事を振り返ってみたいと思います。
 まずは、まだ記憶に新しい秋田公立美術大学設置認可の件です。このことに関しては、全国の受験生は言うに及ばず、関係各位には大変ご心配をおかけしました。報道があって以来、全国から温かい励ましの言葉をいただき、心より感謝を申し上げます。中でも、何よりもうれしく心強く感じたことは、市民、県民をはじめ議会や教育、芸術、行政に関わるみなさんから、新しい大学にかける大きな期待が寄せられたことです。これに応えるためにも、関係者一同、今一度気を引き締めて開学に向けた準備を進めているところです。
 秋田市立工芸学校から秋田公立美術工芸短期大学にいたる60年の歴史を礎に、多くのかたのご尽力とご支援によって秋田公立美術大学が誕生します。桜が芽吹く来春4月には、陽光降りそそぐ中で記念すべき第一期生を受け入れたいと考えています。
 7月には家庭系ごみの有料化が始まりました。それまでは賛否を問わずさまざまな議論がありましたが、実施後のごみの減少に加えて、町内会と行政の協働やごみ集積所の整備、環境に対するさらなる関心の高まりといった副次的な効果もありました。また、中通一丁目の「エリアなかいち」のオープン、8月にはロンドン五輪での江畑幸子、深瀬菜月両選手の活躍といった話題もありました。
“年の暮
   流れて止まぬ 町の川”

 これは、秋田市出身の俳人・安藤和風の作品で、おそらく秋田の年の瀬の風景を詠んだものだと思います。4月に来秋した姉妹都市ドイツ・パッサウ市の独日協会ズィビレ・ラウシャー会長が、パッサウで刊行した文芸誌でこの句のドイツ語訳を紹介しています。
 パッサウもドナウ川の流れが美しい都市ですが、年の押し詰まった気ぜわしい人の世と、ただ静かになにものにも惑わされずに流れる川の風景との対比・対照に共感したのでしょうか。年末、川の流れに思うところは遠く離れていても変わらないのかも知れません。
 それではみなさん、よい年をお迎えください。

文部科学省の板東高等教育局長(左)から秋田公立美術大学の設置認可書を受け取る石井副市長(11月9日)


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