※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2014年4月4日号

平成26年度予算

6つの成長戦略で元気な秋田市に!


 第12次秋田市総合計画の中でも、特に力を入れていく分野として6つの成長戦略を定めています。今年度予算では、引き続き元気な秋田市の実現をめざし、次の事業を行います。

<1>都市イメージ「ブランドあきた」の確立

 芸術・文化・スポーツの振興を通して、にぎわい創出や秋田市のイメージアップを図り、市民が誇れる魅力あるまちづくりを進めます。
予算額5億3,722万円

【おもな事業】

●【新規】第29回国民文化祭・あきた2014
 開催は10月4日〜11月3日。秋田市では、県内最多の12事業13イベントを実施します。今号の12・13ページに特集記事も掲載しています…2億4,100万円
●スポーツホームタウンの推進
 市内のトップスポーツクラブの活動を支援します。今季からJ3のブラウブリッツ秋田の観客増員の取り組みへの補助も…876万円
●エリアなかいちを核としたにぎわいづくり
 中心市街地でのまちづくりイベントへの補助を引き続き実施するほか、アキタ・ミュージックフェスティバルやアートによるまちづくりイベント、ウインターパークの開催を支援します…2,617万円
●中心市街地を「美術館の街」に
 県立美術館などと連携し、新たな芸術文化地区の活性化につなげます。千秋美術館では、MOA美術館名品展(4月26日〜)や草間彌生展(7月11日〜)などを開催…3,558万円
●中心市街地への出店をサポート
 融資あっせん・補助制度により、商店の出店などを促進し、空き店舗の解消を図ります…1億8,298万円
●文化財イラストマップ第6弾「泉・手形地区編」
 地域の文化財や周辺文化施設を紹介する地図を、市民協働で作ります。発行は平成27年3月の予定…141万円

<2>地域産業の競争力強化

 中国やロシア沿海地方に近接し、地理的に好条件なことや、豊富な農業資源、環境・エネルギーなど、秋田市の潜在能力を引き出し、地域産業の競争力を高めます。
予算額48億9,584万円

【おもな事業】

●中小企業の金融対策▼経営基盤を強化するため、金融機関に融資原資を預け、信用保証協会の信用保証付きの長期・低利の融資あっせんを行います…42億6,294万円
●秋田港の利用拡大を支援▼国際コンテナ貨物の取り扱い増加に向けた支援を行います。また、新たな航路を誘致するため、県や民間団体と連携し、韓国やロシアなどでポートセールスを行います…3,417万円
●6次産業化を支援
・人材を育成▼6次産業化に取り組む人材や地域のリーダーを育成する研修などを実施します…765万円
・上新城地区と秋田ノーザンハピネッツが取り組む新たな農業経営モデル▼地域と連携して給食用食材などの生産や農産加工品の開発を行います…1,708万円
・地域資源を活用した商品の開発・販売▼広報あきたでも紹介した、「17歳の6次産業化プロジェクト」で生まれた新商品(パスタ、おにぎり、お菓子など)は今秋販売予定! また、大学生によるお土産品の開発にも取り組みます…273万円
・6次産業化に向けた取り組みを支援▼6次産業化の専任指導員を配置し、支援体制を強化します。また、農産品の加工施設や農家レストランの整備、商品開発などを支援します…1,402万円
●園芸作物の生産・販売を支援
・仁井田の旧農業試験場跡地に園芸振興の拠点施設▼新規就農者の育成と園芸作物の生産拡大を目的に、研修棟、作業棟、パイプハウスなどを整備します…5億438万円
・販路と流通の拡大▼園芸作物の新たな販路開拓など、流通拡大に向けた取り組みを支援します…215万円
・生産基盤の整備を支援▼ビニールハウスの設置や、収穫機械の導入などの生産基盤整備を支援します…1,806万円

17歳の6次産業化プロジェクト
工事中の園芸振興拠点施設の一部

<3>観光あきた維新

 観光資源の磨き上げと、新たな視点と柔軟な発想で独自性がある観光戦略を打ち出し、交流人口の増加を図ります。
予算額3億5,277万円

【おもな事業】

●観光プロモーション(竿燈を核とした県外でのPR)▼秋田市の認知度向上を図り、多くの観光客に来てもらうため、竿燈公演を中心にしたイベントやキャンペーンを首都圏などで実施します…2,088万円
●史跡秋田城跡歴史資料館(仮称)▼史跡の公開・活用拠点となる歴史資料館の建設工事を行います…1億5,398万円
●まちあるき観光の推進▼まちあるきコースを案内する看板を中心市街地に設置します。看板は、海外からの観光客向けにハングルや中国語などでも表記します…290万円
●【新規】国民文化祭の開催に合わせた誘客イベントなどの実施▼昨年のデスティネーションキャンペーンによるにぎわいを継続させるため、国民文化祭の開催に合わせ、県や県内の市町村と連携した事業を実施します…2,236万円
●動物園のにぎわいづくり▼ペンギンと写真を撮ったり、エサやり体験ができる、ふれあいスペースの設置など…711万円
●如斯亭庭園の修復整備▼国指定名勝・如斯亭庭園の建物や、庭園の修復整備に着手します。また、整備後の一般公開に向けた勉強会を開催します…5,344万円


史跡秋田城跡歴史資料館(仮称)の完成図
◆概要…寺内焼山の現在の秋田城跡調査事務所に展示スペース(延べ床面積324平方メートル)を増築し、新たに資料館として整備します。完成は平成28年3月の予定。

これってなぁに(1)

★スポーツホームタウン
  →秋田市に拠点を置く、サッカー、バスケット、ラグビーのトップスポーツクラブが地域に根ざした存在となり、スポーツを核としたまちの活性化をめざします。

★6次産業化
  →農畜産物や水産物などの生産(1次産業)と加工(2次産業)、販売(3次産業)を合わせて行うこと。生産者の所得向上や雇用の創出につながることが期待されます。

★園芸作物の振興
  →園芸作物とは、野菜・果樹・花きなどの農作物のこと。市では、農業活性化のため、特に生産に力を入れていくことにしています。

★まちあるき観光
  →街の中に点在する観光スポットを歩いて回る観光のスタイル。街の伝統・文化・自然に直接ふれながら観光できるのが魅力です。

<4>環境立市あきたの実現

 積極的な地球温暖化対策に加え、恵まれた自然環境を活かし、環境分野におけるブランドイメージを高めて環境と経済の好循環を生み出します。
予算額6億1,577万円

【おもな事業】

●あきたスマートシティ・プロジェクトの推進▼4,644万円
・公共施設の効果的なエネルギー管理 ノ電力などの使用量を収集・分析するシステムを用いながら、専門家による現場指導を取り入れ、継続的な省エネに取り組みます
・木質ペレットの普及促進 ノ木質ペレット燃料を使用するボイラー導入の設置経費の一部を助成します
・次世代エネルギーパークの認定 ノ国の次世代エネルギーパークの認定を受けることにより、市民の環境意識の醸成を図ります
●中学校や高校へ太陽光発電装置を導入▼災害時、避難施設にもなる公共施設へ、蓄電も可能なソーラー式の非常電源用設備やLED外灯などを設置します
 …秋田東・城南中学校(計1億3,123万円)、【新規】秋田商業高校(6,029万円)
●新庁舎に地中熱を利用する設備を導入▼1億1,442万円 
●一般住宅の太陽光発電設置を促進▼設置費用の一部を補助します。1キロワットあたり2万5千円(上限10万円)…2,464万円 
●【新規】次世代低公害車の導入▼燃料電池車などの次世代低公害車を、市の公用車に順次導入します…1,230万円
●地域ESCO事業の継続▼平成24年度に省エネルギー改修を行った秋田テルサやサンライフ秋田など、4つの公共施設でESCO事業を実施します…817万円
●総合環境センターでメガソーラー(出力が1.5メガワットの太陽光発電施設)事業を継続▼昨年10月の稼働から、今年1月までに発電した電力量は、延べ1247世帯の消費電力(ひと月分)に相当します…7,380万円
●【新規】商店街の街路灯をLED化▼環境にやさしいLED灯にする費用の一部を補助します…200万円


総合環境センターのメガソーラー


これってなぁに(2)

★スマートシティ・プロジェクト
  →ITなどの情報技術と、再生可能エネルギーなどの自然エネルギーを駆使してまち全体のエネルギー利用の効率化を図り、環境に配慮した先進都市をめざす取り組み。世界や日本各地でも実証実験が行われています。

★次世代エネルギーパーク
 →エネルギー問題への関心を深めることを目的とした国の認定制度。見学可能な次世代エネルギー設備(太陽光など)などが、複数あることが認定の要件です。

★再生可能エネルギー
  →太陽光や風力、地熱、木質バイオマス(ペレット、チップ)など、環境にやさしいエネルギーのこと。

★ESCO(エスコ)事業
 →建物の省エネ診断・施工・維持管理などを、民間の事業者に一括して委託する事業のこと。

<5>エイジフレンドリーシティの実現

 エイジフレンドリーシティ(高齢者にやさしい都市)をめざし、高齢者や障がい者、子育て世代など、誰にでも優しいまちづくりを進めます。
予算額6億8,265万円

【おもな事業】

●エイジフレンドリーシティ構想の推進▼構想の実現に向けた情報発信を行うほか、「エイジフレンドリーシティカレッジ」(ワークショップなど)を開催し、市民意識の向上と市民活動の推進を図ります…364万円
●マイタウン・バスを運行▼市郊外でのバス運行を継続します…1億8,073万円
●高齢者コインバス▼68歳以上のかたが、市内の路線バスに1回100円で乗車できるサービスを継続します…1億1,488万円
●【新規】暮らしに役立つサービスを掲載した冊子を作成▼送迎や配達など、民間が行う高齢者の生活に役立つサービスを掲載します。発行は今秋の予定…244万円
●地域包括支援センターを増設▼介護予防のケアマネジメントや、高齢者と家族のための相談・支援を行う地域包括支援センターを3か所増設します(計18か所)…3億2,935万円
●介護支援ボランティア制度▼高齢者の健康増進や生きがいづくりのための制度。施設などでボランティア活動を行い、活動で与えられたポイントを換金できます。…605万円


これってなぁに(3)

★エイジフレンドリーシティ
 →高齢になっても地域社会で活動、活躍しながら年齢を重ねられるまちをめざそうというもの。秋田市は、世界保健機関(WHO)が提唱したこの考え方に賛同する都市・地域間の情報交換や、交流の促進を図る「WHOエイジフレンドリーシティグローバルネットワーク」に日本国内から唯一参加しています。

★地域包括支援センター
 →介護・福祉・健康・医療など、さまざまな面から高齢者を地域で支えるために、秋田市が委託した事業所。社会福祉士、保健師、主任介護支援専門員などが、1つのチームとなって高齢者を支援します。

★非正規雇用と正規雇用
 →非正規雇用は正規雇用に比べ、雇用が不安定、賃金が低いなどの格差があります。現在、労働者の4割が非正規雇用です。

<6>次世代の育成支援

 結婚や出産、子育てに対する不安を社会全体で取り除き、子どもを生み、育てやすい社会の実現をめざします。
予算額4億1,841万円

【おもな事業】

●【新規】若者の就業を支援▼非正規雇用の若年者を、正規雇用へ転換した企業に補助します。また、就職や正社員になるために資格を取得した際の費用に補助します…282万円
●【新規】若者の職業体験▼社会参加の難しい若者が職業体験を行うことができる事業所の確保に努めます…273万円
●【新規】病児保育室の開設▼仕事を休めない保護者のため、看護師などが病気のお子さんを一時的に保育する専用の病児保育室を、市立秋田総合病院と中通総合病院に開設します …2,771万円
●【新規】低年齢の待機児童の解消▼低年齢児を受け入れる認定保育施設や私立幼稚園に補助し、保育体制の充実を図ります…998万円
●【新規】御所野児童センター(仮称)を整備▼コミュニティ機能を併せ持つ児童センターを整備します(開館は平成27年5月の予定)…1億4,836万円
●【新規】下浜児童室(仮称)を整備▼下浜小学校内に児童室を開設します。開館は今年5月 …606万円
●幼児の発達を支援▼3歳児健診後、保育所などの集団生活の中で表面化する発達障がいなどの問題を早期に発見し、就学に向け継続的に支援します…291万円
●家族・地域の絆づくり▼絆のコンサートやハートフル絆映画上映会、小学生を対象にした学習会を開催します…453万円


4月にオープンした市立秋田総合病院の病児保育園「あすなろ」…病児保育園のほか、院内保育園を併設。場所は、病院東側にある第3駐車場となり

成長戦略に関連した事業以外にも、秋田市では、多くの事業を実施します。すべてをご紹介できませんが、おもな事業と予算額は次のとおりです。

<豊かで活力に満ちたまち>
●企業誘致と事業拡大への支援▼工場の新・増設への助成など…3億802万円
●公設地方卸売市場の整備▼施設の老朽箇所や場内の改修など…1,939万円
●【新規】北部地区のカントリーエレベーター整備を支援▼下新城に建設する、米、大豆の乾燥・調製・貯蔵施設の整備を支援します…5億7,240万円

<緑あふれる環境を備えた快適なまち>
●【新規】平成26・27年度版「ごみの分け方・出し方手引き」を全戸配布▼…819万円
●災害に強い給水体制の整備▼老朽化した水道の配水管などを、地震に強い管に整備します…16億6,624万円
●【新規】泉・外旭川新駅(仮称)の整備調査▼JRと連携して、駅利用の需要量の予測や地質調査などを行います…800万円

<健康で安全安心に暮らせるまち>
●【新規】空き家対策▼空き家の所有者調査、危険な空き家に緊急的な安全措置をとることなど…649万円
●自殺対策▼国の交付金を活用し、自殺対策事業の強化を図ります。また、民間活動を支援し、自殺防止につながる地域の力を育みます…546万円
●河辺消防署本署の改築▼平成27年5月開署予定…3億9,691万円
●消防総合通信指令システムの構築▼消防救急無線のデジタル化など、通信指令システムを新たに構築します…11億5,900万円
●がん検診などを実施▼胃がんをはじめとする各がん検診と、骨粗しょう症検診、歯周疾患検診を実施します…1億8,475万円
●【新規】子宮頸がん・乳がん検診受診率の向上▼過去に無料クーポン券が交付されかたで、利用していないかたに、クーポン券を再交付します…4,544万円

<家族と地域が支えあう元気なまち>
●【新規】消費税率引き上げの影響を緩和するため、低所得者や子育て世帯に給付金
・低所得者▼平成26年度の市民税が非課税のかた(課税されているかたの被扶養者、生活保護受給者などを除く)に1万円を給付。また、老齢・障害・遺族の各基礎年金受給者などには5千円を加算…9億7,720万円
・子育て世帯▼平成26年1月分の児童手当受給者に、児童一人あたり1万円を給付。(平成25年の所得が児童手当の所得制限をこえているかたや市民税非課税者、生活保護受給者などは除く)…3億5,210万円
*対象者には、7月上旬(子育て世帯は5月下旬)に申請書を郵送します。詳しくは、広報あきた5月16日号でお知らせします。
●東部市民サービスセンター(仮称)を整備(平成27年度完成予定)▼8億3,316万円
●【新規】桜地区コミュニティセンター(仮称)を整備(平成28年度完成予定)▼1,695万円

<人と文化をはぐくむ誇れるまち>
●【新規】飛び出せ文化部助成事業▼発表会、練習などの会場費を助成し、中学・高校などの文化部を支援します…295万円
●【新規】ジュニアアスリートを支援▼東京オリンピック開催を見据えた次世代育成のため、高校生以下の体育施設の無料化やセミナーなどを開催します…121万円
●【新規】小・中学校の敷地内や通学路の防犯灯をLED化▼1億490万円
●小・中学校を改修▼日新小の屋根、東小と泉小の外壁、大住小のグラウンドなどを改修します…1億6,025万円

<総合計画のさらなる推進のために>
●市庁舎の建設工事(平成28年3月新庁舎本体完成予定)▼26億1,180万円
●【新規】新たな文化施設の整備検討▼県と連携し、新文化施設の整備に向けた「基本計画」を作成します…683万円


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