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2015年5月1日号

市長コラム

秋田市ホームページで
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「市長ほっとコーナー」
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光の力

市長 穂積 志(もとむ)
東北が一つになる瞬間をみなさんと
(写真は東北六魂祭2014山形の様子)
 2011年3月11日午後2時46分、私は市長室で執務中でした。グラッグラッときた瞬間、揺れの大きさと時間の長さから、「これはただ事ではない」と察しましたが、津波の被害といい、福島の原発事故といい、まさかあれほどの大震災になるとは思いも及びませんでした。テレビのニュースで最初に飛びこんできたのは確か、名取市閖上(ゆりあげ)地区の津波被害の報告だったかと記憶していますが、その後次々と伝えられる映像は、現実のものとは思えないほど悲惨なものでした。
 あれから4年。東日本大震災により亡くなったかたの鎮魂と早期の復興を願い、東北の代表的な夏祭りが勢ぞろいする東北六魂祭がいよいよ今月の30日・31日、ここ秋田市を会場に行われます。そして今回初めて、夜の開催となります。  
 ということは、六魂祭で初めて竿燈の提灯(ちょうちん)に灯(ひ)がともることになります。メインイベントの祭りパレードは山王大通りを西へ、臨海十字路に向かってスタートします。30日夕刻、西の空に太陽(ひ)が沈む頃、夜空に竿燈の灯(ひ)が浮かび上がります。
 竿燈にはこれまでも、祭り本番に宮古市や釜石市、多賀城市の被災されたかたや秋田県内に避難していたみなさんを招待しています。また、震災の年の9月、大船渡市で演技を披露した際には、高齢の女性が感激のあまり、私の手を握り離さなかったこともありました。竿燈の明かりは暗闇を照らすだけでなく、人の心に希望の灯をともしてくれると、そのとき確信しました。
 3・11の夜、被災した太平洋側の地域は、満天の星空だったそうです。光には力があります。被災し傷ついた人びとの目には、何か特別な星の光に映ったのではないでしょうか。

“希望の灯”をともします
 さて、希望の灯は竿燈だけではありません。青森のねぶたをはじめ多彩な東北の祭りのほか、秋田の土崎港曳山まつりや花輪ばやし、角館祭りのやま行事、西馬音内(にしもない)盆踊りなど国指定重要無形民俗文化財や郷土芸能も集合しますし、東北・秋田うまいもの広場などのイベントもあります。県内市町村とも協力しながら、盛り上げていきたいと思っています。
 会場周辺では、交通規制などでご不便をお掛けしますが、ご理解とご協力をよろしくお願いします。そして全国からいらっしゃる多くのみなさんを笑顔でお迎えしたいと考えています。


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