※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2015年7月3日号

市長コラム

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五月、六魂祭、そして七夕へ

市長 穂積 志(もとむ)


“東北の心はひとつ、さらに前へ。”
6市の祭りパレードが、絆をより強めました
 まちが熱気で沸き立つとは、まさにこういうことだったんでしょう。5月30・31日に開催された「東北六魂祭 2015 秋田」は、東日本大震災からの復興への祈りの中、出演者、観衆、祭りを支えた多くの関係者に深い感動を呼び起こし閉幕しました。
 大きな事故や混乱もなく、来場者は予想を上回る26万人、秋田経済研究所による経済波及効果も約31億円と推計されています。ここではすべてを紹介できないのが残念ですが、多方面のかたがたのご理解とご協力があってこそ実現した祭りです。関係各位には心より感謝申し上げます。
 また、混乱を避けるため、今回はこれまでにないほどの広範囲かつ長時間の交通規制を実施しました。ややもすれば見過ごされそうなことなのですが、多くの市民や事業者のみなさまには大変なご不便、ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、渋滞や行列にも冷静に整然と対応していただきました。こうした行動にモラルの高さや辛抱強さなどを感じ、私も同じ一市民として誇らしくホッと心が温まる思いでした。
 さて、六魂祭で熱くなった秋田市を今頃は梅雨の雨がしっとりと潤していることでしょう。瑞々しい紫陽花の青や紫が目にも鮮やかです。ほおずきもそろそろ色づく頃でしょうか。幼い頃、赤い実を口に含んだときの酸っぱかったことが懐かしく思い出されます。
 まもなく七夕もやってきます。震災から4年が経ちますが、今でも避難生活の中「家族が一緒に暮らせますように」「家に帰りたい」「前の仕事に戻りたい」などの願いを短冊に託している多くのかたがいることを忘れてはいけません。私たち一人ひとりが自分のできることを見つけて被災者のみなさんの心に寄り添っていかなければ、六魂祭の願いである東北の真の復興は成し得ないと、祭りが終わった今、改めて感じています。
 たくさんの手紙やメールをいただきました。最後は、とくに心に残った1通の「市民の声」をご紹介します。
 復興への祈りが根源にあるこの祭りですが、被災されたかたがたは今どんな思いでいるのか、など再考する機会にもなりました。
 災い、悲しみ、辛苦を乗り越えるには、傷を癒す絶対的な時間と、乗り越えようとする人の情念、またそれを勢いづける活気が必要なのかもしれないですね。ぜひまた開催してほしいと思います。
 この祭り、非常に感動しました。テレビやパソコンの画面からでは到底感じることができない、人の力というものを感じました。力強い血の通った熱の様なものがありました。(一部抜粋)

 あっという間に駆け抜けた、5月の熱い2日間でした。


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