※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2015年12月4日号

市長コラム

秋田市ホームページで
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「市長ほっとコーナー」
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自然の“贈り物”を次世代に

市長 穂積 志(もとむ)

今年の4月、市政番組「わがまち大好き秋田市長です」で、
総合環境センターのメガソーラーを紹介しました
 鮮やかに色づいていた街路樹もいつの間にか落葉し、いよいよカレンダーも残り1枚になりました。
 この1年も、わが国はさまざまな自然災害に見舞われた年でした。秋以降だけでも、多くの爪あとを残しています。9月の茨城県常総市を襲った台風18号の豪雨では、「鬼怒川」という川の怖さを文字通りまざまざと見せつけられました。大型台風23号は、10月としてはかつてない異例のコースをたどり、北海道にもたらした被害の大きさは、私たちの台風に関する認識を大きく変えました。
 時折、テレビで見る国内で発生した竜巻の映像などは、これまでは海外から飛びこんでくる光景だったと思います。この100年で世界の海面が17cm高くなったなどの観測もあり、これにはCO2などの温室効果ガスによる地球温暖化が影響していると言われています。
 私たちが地球規模で考え、日常生活の中で実践できることについては、ごみの減量や冷暖房の設定温度など、このコラムでも何度となくお伝えしていますが、今回は「あきた次世代エネルギーパーク」についてご紹介しましょう。
 秋田の地は、森林資源や風力、太陽光など、再生可能エネルギーに大変恵まれています。市内にはこれらを活用した発電施設などが多くありますので、施設見学や再生可能エネルギーに関する学習などを企画し、昨年10月に経済産業省資源エネルギー庁の次世代エネルギーパークに認定されました。
 木質バイオマス燃料として、近年、森林資源の保護活用や循環型資源の観点から注目が集まる木質ペレットの原材料は、製材時の木くずなどすべて県内産です。石油のように海外からの輸入ではありませんから、経済の県内循環の点でも優等生的なモデルとなります。太陽光を利用したメガソーラーは、すでに市内に何基もありますし、風力発電については、全国に先駆けた取り組みとして、洋上風力発電の計画もあります。また、豊岩・下浜地内の国見山の風力発電は、災害による停電時でも給水に支障がないよう、豊岩浄水場に無償で電力を供給する体制になっており、安全安心にもつながっています。
 市内のペレット工場、風力、太陽光などの発電施設を見て回ると、秋田市がいかに豊かな自然エネルギーの宝庫であるかを実感します。一度みなさんにも、このエネルギーパークに足を運んでいただきたいと思います。
 12月は忘年会やクリスマス、そして家族や友人との会食も増える季節です。この機会に、地球温暖化や頻発する異常気象にも思いをはせ、食べ残しを出さないことなども心がけたいものです。

自然の恵みをエネルギーに
(雄物川河口付近の風車群)
*エネルギーパークへの見学については、環境総務課へ 。電話(863)6862


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