※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2016年2月5日号

健康ライフ太鼓判!

おしえてドクター!


あなたの健康づくりをサポートする、ミニ情報をお届け!

Q・糖尿病腎症と診断され、尿にアルブミンが出ていると言われました…

A・糖尿病腎症は、早期治療で進行を予防できます。

今回のお話は/
市立秋田総合病院 糖尿病・代謝内科 細葉 美穂子 医師

■糖尿病腎症はどんな病気?

 糖尿病腎症は、新たに人口透析が必要となる原因疾患の第1位となっています。腎臓は、血液中の老廃物をろ過して尿を作る臓器で、血糖が高い状態が長く続くと、腎臓の糸球体といわれる血液のろ過装置に障害が起こり、糖尿病腎症になります。
 早期には尿に「アルブミン」という蛋白質が漏れてきます。糖尿病でアルブミンが少しだけ漏れてくる状態を「微量アルブミン尿」と呼んでいます。この時点では尿検査の尿蛋白は陰性になるため、糖尿病腎症は微量アルブミン尿の有無で診断します。進行すると尿中にさらに蛋白質が漏れてくるため、尿蛋白が陽性となり、やがて腎不全へと進行し、末期には人工透析療法が必要となります。

■早期診断、早期治療が重要です

 尿中に微量アルブミンが出ている場合は、自覚症状がなくても糖尿病腎症が始まっています。この時点で血糖や血圧のコントロールをしっかり行うと、腎症の進行を抑制することができます。具体的には「食塩の摂取を1日6g未満にする」「蛋白質をとりすぎない」「禁煙」「血圧を130/80mmHg未満にする」「ヘモグロビンA1cを7%未満にして血糖値をコントロールする」ことなどがあげられます。
 生活習慣の改善や血糖・血圧・脂質の厳格な治療により、微量アルブミン尿の状態から、正常アルブミン尿にまで改善することが報告されています。まずは、早期治療が肝心です。


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