※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2016年12月2日号

守ろう大切ないのち◆自殺対策◆12月1日はいのちの日

心に寄り添う地域の支え


秋田市の昨年の自殺者数は63人で、多くのかたが亡くなっています。
あなたの行動に救われる、尊い命があります。
かけがえのない命を守るため、できることからはじめてみませんか。
●問い合わせ
 健康管理課tel(883)1180

相手の気持ちに寄り添い、耳を傾けることが大切です

気遣う人が周りにいます

太平地区民生委員・児童委員 村松 功英 さん(上の写真)
 住職の傍ら、民生委員・児童委員として地域のかたの話を聴くことがあります。大きな悩みを抱えたかたの話には、同情してもよいが、安易な励ましやアドバイスはしないように心掛けています。
 また、自分のことを気遣ってくれる人が世の中に一人でもいる、ということに気付いてもらうよう、見守りよりも一歩踏み込んだ、寄り添いを感じてもらう声掛けが大事だと思います。
 自分を気遣ってくれる人は周りに必ずいるはずです。悩みは一人で抱え込まず思い切って相談してみてください。

新たな一歩のきっかけに

秋田グリーフケア研究会 代表 涌井 真弓 さん
 大切な人との死別の苦しみ、悲しみを語る集いを開催しています。死別という喪失体験は、遺された人に深い悲嘆と苦痛を与え、心や体に変調を及ぼし、生きる意味や目的を失わせてしまうこともあります。
 大切な人を亡くされたかたがたの中で、安心して自分の本音を語ることは、心を落ち着かせ、想いを整理することに繋がります。集いでの語り、傾聴、分かち合いを、大切な人のいない人生から“新たに生き直す”一歩を踏み出す契機にしていただければ幸いです。

↑会のパンフレット

遺族の集い・コスモスの会
 12月は17日(土)午後1時〜4時に、県社会福祉会館(旭北)で開催します。直接会場へどうぞ。参加費300円が必要です。
 ただし、個人ケアは事前にご予約ください。
<問>秋田グリーフケア研究会 tel080-5000-8706

無料相談をご利用ください

いずれも申し込みは、健康管理課へ。tel(883)1180

精神科医による精神保健福祉相談
 原則通院していないかたが対象。ご本人や関係者などの相談に応じます。定員各日2人。
日時/毎月第1・第3木曜日(祝日、年末年始を除く)、午後1時30分〜4時
会場/市保健所

臨床心理士によるこころのケア相談
 心の問題を抱えるかたご本人が、問題解決できるようサポートします。定員各日3人。
日時/毎週水曜日(祝日、年末年始を除く)、午後1時15分〜5時15分 会場/市保健所

出前こころのケア相談
日時/12月21日(水)午後1時30分〜4時30分 会場/北部市民サービスセンター 定員/2人

保健師による「こころの相談」
 電話相談に、随時応じています。来所相談も可能です。ただし、事前にご予約ください。

傾聴

相手の気持ちを尊重し、耳を傾けましょう

 自殺に追い込まれるキーワードの一つは「孤立」。話を聴き、寄り添う人がいることは、悩んでいる人の孤立を防ぎ、安心感を与えます。
 悩みを抱えている人に気づいたら、周囲の人が声をかけ、話を聴いてみましょう。

傾聴のポイント

 傾聴は相手の気持ちを尊重し、耳を傾けることです。気持ちをじっくり聴いてもらうことで、一人ではないという安心感を与え、孤立を和らげます。

<1>受容する
 相手を尊重し、否定せずに受け止めましょう
<2>共感する
 相手の身になり、気持ちを感じ取るように聴きましょう
<3>相手のペースで
 相手が黙り込んでしまった場合も、じっくり待ちましょう
<4>人に話さない
 聴いた話を他の人に漏らさないこと(守秘義務)

実践してみましょう

身近なかたの様子がいつもと違うと感じたら…
 やさしい笑顔、うなずき、温かい眼差しで…

ハナさん、なんだか元気がないようだけど大丈夫?
あなた
「ハナさん、辛そうだけど何かあったの?」
ハナさん
「1年前に姉が亡くなってから元気が出なくてね…」
あなた
「そうでしたか」(あいづち)
「1年前にお姉様が亡くなられたのですね」(繰り返し)
「この1年、寂しい気持ちで過ごされたでしょう」(言い換え)
あなた
「ハナさんなら大丈夫ですよ!」
「お姉様はどうしてお亡くなりになったの?」
あいづちや繰り返しは、話を聴いているというメッセージになります。安易な励ましや、興味本位の質問は避けましょう


B 10年前に亡くなった夫が迎えに来てくれないかなって、時々思って

ハナさん

あなた
「お一人になってから色々大変だったでしょう」(ねぎらい)
「歳をとるとそう思うものです」
「そんなこと言わないで」
自分の考えに相手をあてはめたり、相手の話の否定・反論は避けましょう


傾聴の効果

◆話す(心を放す)

◆気づき
◆生きる意欲
◆安心感

「話を聴いて受け止めてもらえたから気持ちが軽くなったわ。自分は一人じゃないんだ。一緒に考えてくれる人がいると安心するし、なんだか元気が出てきたわ」
 特に助言はせずに、あいづちや繰り返しなどを入れながら、相手の辛い思いを否定せず、受容しながら話を聴くことが大切です。
 相談を受けたときは、抱え込まずに専門機関などにつなぎましょう。


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