※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2017年12月15日号

あなたの健康づくりをサポートする、ミニ情報をお届け!

健康ライフ太鼓判!

おしえてドクター!


Q・私はたばこを吸いません。肺がんになる可能性はありますか?

A・最近、吸わない人の肺がんも増えています。早期発見には健診が大切です

今回のお話は/市立秋田総合病院 呼吸器内科 伊藤 武史 医師

■日本人のがんによる死亡第1位は「肺がん」

 現在、肺がんにより、全国で年間7万人を超える患者さんが亡くなっており、今後、高齢化に伴いその数は増加するものと予測されます。
 肺がんの原因と深い関わりがあるのが喫煙習慣です。たばこを吸う人は吸わない人と比べて約4倍肺がんになる危険性が高いと言われますが、困ったことに、最近では吸わない人の肺がんも増えてきています。

■診断時、手術可能な「早期肺がん」は約4割

 肺がんの治療法には手術、放射線治療、薬物治療(抗がん剤など)があり、進行の度合いなどに応じて判断されますが、残念ながら診断時に手術可能な「早期肺がん」のかたは約4割にとどまっており、約6割は「進行肺がん」であるという状況です。
 近年の薬物治療の進歩はめざましいものがありますが、やはり完治のためには早期発見・早期治療が何よりです。

■症状がなくても、再検査・精密検査は早めに受診

 肺がんのおもな症状は、「咳・たんの増加」「たんに血が混じる」「胸の痛み」などですが、実は早期肺がんのほとんどには症状がなく、早期発見には健診を受けることが大切になります。
 健診では、一般にレントゲン撮影を行い、異常があれば医療機関での再検査・精密検査を指示されますが、中には「たばこも吸わないし、咳・たんも出ないから大丈夫」と受診しないかたもいます。症状が出てからの受診で見つかる場合は、その大半が進行肺がんとなってしまっています。症状がなくても、早めの受診を心がけましょう。

*参考資料…「厚生労働省 人口動態統計」「国立がん研究センター 全国がん罹患モニタリング集計」


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