※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
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2018年2月16日号
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あなたの健康づくりをサポートする、ミニ情報をお届け! |
健康ライフ太鼓判! |
おしえてドクター! |
Q・食事中、むせたり、咳をしたり、食事にかかる時間が延びた気がします
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今回のお話は/
市立秋田総合病院 耳鼻咽喉科 高橋 雅史 医師 |
■摂食嚥下障害の患者は増加傾向にあります |
食べることは生きる上での基本的行為であり、楽しみの一つですが、この食べる働きが低下することを「摂食嚥下障害」と言います。日本では、脳血管疾患、慢性呼吸器疾患などに罹患する患者の増加とともに、摂食嚥下障害になるかたが増加傾向にあります。
食事中、むせたり、咳・痰がからむことなどは比較的わかりやすい症状ですが、食事時間が延びたり、食事の際に首が前かがみになる、口の中が汚いといったことなども嚥下機能に影響度が高い症状と言われています。 また、食べ物を認識できない、食べること・食べ方を忘れる、食事に集中できない、詰め込み食い、すすり食べなど、認知症と関連した食行動の変化にも注意が必要です。 |
■症状の改善には食事指導やリハビリも効果的 |
市立病院では、今年度から常勤の言語聴覚士(嚥下リハビリ専門家)を2人に増員したことに伴い、“嚥下ケアチーム”を立ち上げました。
また、「サルコペニア」と呼ばれる全身の筋肉量と機能の低下による摂食嚥下障害に対して、摂食機能療法を行えるようになったこともあり、リハビリをするかたが増加しています。 摂食嚥下障害の原因は、脳卒中、神経筋疾患、腫瘍など多岐にわたりますが、食事指導やリハビリによって改善が見込まれます。症状が続くときは、専門医(脳神経外科、脳神経内科、耳鼻咽喉科など)の診断を受けてみましょう。 |