※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2018年3月2日号

市長コラム

歩いて健康長寿

市長 穂積 志(もとむ)

健康づくりに「歩くべあきた」「いいあんべぇ体操」といった市の事業や、ねんりんピックの開催を記念して発行した「秋田市健康ハンドブック」(市保健所、各市民サービスセンターなどで配布)も参考にしてください

 インフルエンザになり、初めて数日間公務を休ませていただきました。年末から予防接種をそろそろとは思っていたのですが、ワクチン不足と忙しさを言い訳に延ばし延ばしにしていたのがよくありませんでした。結局予防接種をしたのは発症の3日前、ワクチンが効きだすまでには確か2週間位かかるといわれていますので、もっと早く接種していればと反省しきりです。
 そんな折、自宅静養中に読んだ雑誌で興味深い記事に接しました。順天堂大学医学部教授で日本体育協会公認スポーツドクターでもある小林弘幸先生の「とにかく歩く」という話です。人は歩けなくなったら、体も心も脳も衰えてしまうそうです。そして歩かなくなるということは、下肢、特に大腿部(太もも)が老いるということ…。ここの筋肉群は身体を支えるだけでなく、重力に逆らって下肢にたまりやすい血液を心臓に送り出すという重要な機能を担っている。だから人は歩くことが大事、と解説していました。
 よく1日1万歩と聞きますが、厳格に捉えすぎると忙しい日常生活の中でいささか負担になることもあります。でも最新の研究によれば、運動は細切れでもいいし、1週間で7万歩に近づくだけでも効果はあるのだとか。例えば自宅から駅まで歩かなくても、駅の一つか二つ手前の停留所でバスを降りてもいいのです。健康長寿に向けて、ちょっとした運動でもいい、そう考えるともっと気軽にできそうです。
 市では、昨年開催したねんりんピックを記念して、市民の健康づくりに役立つ情報を紹介した「健康ハンドブック」も発行しましたし、県でも、「10年で健康寿命日本一」をめざす取り組みを推進していくようです。また、秋田魁新報の紙面では、「運動ワンポイント」と題する連載で、介護予防のためのスクワットなどを紹介しており、私も毎日興味深く読んでいます。
 さて、この稿を執筆している今は2月中旬。平昌オリンピックもいよいよ佳境を迎えています。昨夜は、スピードスケート1,500メートルの髙木美帆選手が銀メダル、スキージャンプの髙梨沙羅選手が銅メダルを獲得しました。両選手とも、輝かしい実績を持ち、周囲からも実力を認められながら、前回のオリンピックでは代表になれなかったり、優勝候補筆頭と目されながらメダルを逃したりと大きな挫折を味わいました。そんな悔しい時期を乗り越えての今大会での活躍に、心から「おめでとう」と言いたいと思います。
 数々の感動を生んだオリンピックの興奮さめやらぬ中、暦は弥生3月へ。時折、雪道で足元に注意が必要な日もありますが、フキノトウが顔を出せば青空も広がってきます。待ち望む春はもうすぐ。キリッと背筋を伸ばし歩いてみませんか、風に吹かれながら。

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