※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2019年7月5日号

市長コラム

市長 穂積 志(もとむ)

秋田市誕生130年

昭和・平成・令和…
時代の節目を伝える広報あきた


 この号がみなさんのところに届くのは梅雨のさなか、ちょうど七夕の頃かと思います。雨上がりの夜などは、星を見つけようとふと夜空を見上げる、そんな季節になりました。広辞苑によると、七夕とは、中国伝来の風習と元からあった日本の神を待つ「たなばたつめ」の信仰とが習合したもので、奈良時代から行われ、江戸時代に民間に広がった、といった解説がありました。織姫と彦星の話を思い浮かべますが、私も子どもの頃、供え物をし、竹の葉の竿に、折り紙で作った提灯や願い事を書いた短冊などを飾り付けた思い出があります。
 七夕も桃の節句や端午の節句と同じ伝統的な年中行事を行う季節の節目の一つです。今年は平成から令和に改元された大きな節目の年ですが、秋田市においてもささやかながら小さな節目の年でもあります。明治22年に秋田市が誕生してから130周年を迎えます。
 4ページの記事でも130年を振り返っていますが、個人的に特に印象深いのは市制100周年の年です。昭和から改元された平成元年、市議会議員になって3年目でした。進行中の県・市連携文化施設や芸術文化ゾーン、秋田駅周辺でのにぎわい創出など、私は現在も秋田市のまちづくりの大きな節目、転換点にあると思っていますが、当時もまた、いまの秋田市を形作っているいくつかの事業がありました。広報あきた平成元年12月20日号は「市民が選んだ市政10大ニュース」を伝えています。その中には「アトリオンに千秋美術館」というのもあれば「千秋公園に御隅櫓復元」「太平山リゾート着工」というのもあります。今ではすっかり市民に親しまれ、風景にとけ込んでいる施設が当時のまちづくりの成果だったことに、ちょっとした感慨を覚えます。そして政治家としてこれまで秋田市への深い思いを持ち続けられることの幸せを思わずにはいられません。
 余談ながら、先日改めて「本当に秋田はいいところだなあ」と感じることがありました。プロ野球日本ハムの吉田輝星投手の公式戦初登板をめぐる一連のことです。初勝利はもちろんうれしいのですが、私がもっと感動したのは、試合前の地元の新聞や放送局の期待と応援を込めたニュース。登板後、一斉のお祝いの報道。パブリックビューイングでの県民市民が一体となって郷土出身選手を応援する姿。ホッコリとあたたかい気持ちになった出来事でした。
 さて、七夕、みなさんはどのようなことを星に願うのでしょうか。西日本の豪雨災害が伝えられたと思ったら、今度は新潟・山形地震です。しっかりと日頃の備えをしたうえで、私は災害のない市民の安寧を願いたいと思います。

◆市長の動向などは、市ホームページでお伝えしています。https://www.city.akita.lg.jp


©2019秋田県秋田市(Akita City , Akita , Japan)
All Rights Reserved.
webmaster@city.akita.akita.jp